食後のデザートやドリンクにもオリジナリティが宿る

大粒で濃厚なさくらんぼを主役にした「紅秀峰/ベルベーヌ」。器の底には、艶やかな紅秀峰がたっぷり隠れている

デザートは、毎回、旬の上質なフルーツを主役にしてふんだんに使用。日向夏、さくらんぼ、桃……など季節の移ろいを感じることができる。「紅秀峰/ベルベーヌ」は、サングリアのコンフィチュールや九州フロマージュ・ブランのムース、ピスタチオのジェラートなど多彩なパーツで構成。爽やかなベルベーヌのジュレや泡で華やかな仕上がりに。

6月からメニュー構成を一新。紹介している料理は、全7品の「menu EFFETTO」(11,000円)からの一例。皿数を減らした全5品の「menu Short」(7,000円)に共通する料理もある。ほかに季節の味覚を堪能する全9品の「menu Speciale」(16,500円)は記念日などに最適。ランチは4,000円と6,000円の2種類だ。メニューは、1カ月半~2カ月で変わる。

 

外川さん

美しいガラスの器をゲストの前に提供する際、指紋がつかないようわざわざ白手袋をする心遣いからも一皿に込めた思いが伝わってきます。ビジュアルの美しさは勿論ですが、ボリュームも意識されていて、心ゆくまでたっぷり味わえるのもうれしいポイント。

食後のドリンクはこちらの6種類からお好みを選ぶことができる

食後のドリンクにもこだわりがうかがえる。コーヒー豆は、九品仏にある「COMPASS COFFEE」が、コースが変わる度にその食後にふさわしいものをと豆をブレンド・焙煎したオリジナルのコーヒー豆を使用。「オーナーである小林稔浩さんがオープン初日にご来店くださったのがご縁で、以来、コースが変わる度にしっかり試食していただきオリジナルのコーヒーをご提案いただいています」(向原氏)

ハーブティーは、西洋漢方の知恵をベースにしたボタニカルブランド「E CA QUI(エカキ)」から3種と、三重県・美杉町で作られる野草茶から選ぶことができる。

イタリア料理一筋の向原季幸氏は、1990年、福岡県生まれ
 

外川さん

日本料理のようにしっかりと季節を感じることができる希少なイタリア料理店。食後感はとても軽やかですが、エレガントな料理を堪能した余韻に満たされ、お店を出るときには胃袋も心も幸せな気持ちでいっぱいに。

教えてくれた人


外川ゆい
フードジャーナリスト。つくり手のストーリーや想いを伝えることを信条に、レストラン、ホテル、スイーツ、お酒など、食にまつわる記事を執筆する。雑誌やwebでの取材のほか、予約サイト、HP、リーフレットなど。出産を経て食育への関心も高まり、食いしん坊な4歳児との日々の食卓を楽しんでいる。

※価格はすべて税込
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https://www.instagram.com/tabelog/

文:外川ゆい 撮影:大谷次郎