22,000円のコースから4品ご紹介

営業は17時~、20時~の2部制。各8名のみのプレミアシートは、現在は新規予約申し込み停止中だ。今回は、約14品味わえるコース(22,000円、税・サービス料込)から4品をご紹介する。

まずは、前菜の2品目に供される一品。熊本県天草産のヨコワは「余韻が長く、飲み込んでからも魚の味が残ります」と田中さん。ソースには鹿児島産九条ねぎ、太白ゴマ油、喜界島産ゴマをたっぷり使用。中国産山椒をトッピング。

鮮魚の仕入れには力を注ぎ、天草の本田屋から
熊本県天草産のヨコワをオリジナルの椒麻ソースで

焼売2種。最近出会った素材の中でおいしくて印象的だったという、静岡県産の大浦ごぼうを使った焼売は焦がし醤油で調味。もう1種はあんに菜の花と白菜、味噌を使用。点心は奥様が担当する。

季節の素材を使った焼売2種

コースの〆は4品供される。炒飯、麻婆豆腐、中華そば、冷たい担々麺の中から2品ご紹介。

炒飯には、ズッキーニ、しらす、白魚、白ネギ、レタス、XO醤を使用。多くの素材がありながらも、絶妙のバランス。ご飯はぱらぱらで野菜はしゃっきりと食感も魅力だ。

豪快な調理風景も楽しみの一つ
炒飯は大皿でどんと出され、好きなだけ取り分けられるスタイル

和牛のスジ肉と下仁田こんにゃくでどて焼を作ってから麻婆豆腐へ。甘辛く深みがあり、他では味わったことのない麻婆豆腐だ。「遠方からのお客様も多いので、関西風の麻婆豆腐です」と田中さん。

手際よく調理され、大皿へ。一気に店内に香りが立ち込める
こちらも〆のスペシャリテ、麻婆豆腐

今日よりも明日、もっとおいしく

今後の展開について伺うと「正直、10年後や20年後はどうなっているかわかりません」とのこと。ただ、「料理が好きで、24時間料理のことばかり考えています。今日より明日、明日より明後日、もっともっと料理上手になって、日本のおいしい素材をもっとおいしくできると思うので、そこに力を注いでいきますよ」と田中さんは笑顔で話してくれた。

「もう少し大きな厨房の店に移転したいかな。炭床を置きたいですね」と田中さんは話す

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取材・文:木佐貫久代 撮影:東谷幸一