料理はアラカルトでのオーダーがおすすめ
「コースもありますが、アラカルトがおすすめ。好きなものをじっくり選んでください」との清水さんの言葉通り、じっくり選んだおすすめが以下の4皿。
京都中央市場から仕入れたいわしをビネガーでマリネ。国産のブラッドオレンジ、くるみ、フェンネルなどと一緒にいただく定番の前菜。
門上さん
定番という意味合いが理解できる、バランスのよさです。
タコのやわらかさと噛みごたえが印象的な前菜。タコは塩水で1時間ゆっくりと茹でている。「昨年9月のシチリア研修旅行でマスターしてきました。それまでタコはレアに仕上げることが多かったのですが、このゆっくり煮るタコのおいしさに驚いて、帰国後メニューに加えました!」。レモンでマリネしたタコにはセロリを合わせて。
門上さん
やわらかいタコとシャキっとしたセロリ。食感と味わいの違いが面白いです。
パスタメニューのトップに書かれた定番のひと品。しまなみ海峡のレモンを使用。1.9㎜とやや太めのスパゲティを少しのバターとレモンの皮、塩レモン、白ワインで。シンプルながらも、爽やかな香りと酸味がクセになる。
門上さん
レモンの柔らかな酸味が素敵です。
マンマが作るシチリア郷土料理。クスクスはセモリナの挽き割り粉を使って手打ちしている。そのクスクスを1~2時間テラコッタの専用鍋で蒸し、さらに魚のブロードを30分~1時間吸わせるなど、手間を惜しまない。魚は時期によって変わるが、今回はアオハタ。食べるときに、さらにブロードをかけると、魚のおいしさを存分に含んだクスクスが堪能できる。
門上さん
イチオシメニューです。クスクスの食感が、これまでの乾燥のクスクスとは異なっていますよ。クスクスとソースのバランスを考えて食べてみてほしいです。
70歳になっても現役で!
どのお料理もボリュームたっぷりで南イタリアを感じられる本格派。しかも前菜やパスタが1,500円前後とリーズナブルだ。店の雰囲気も明るく、スタッフはきさくな女性のみで会話も弾む。ランチは14時~と、けっしてばたばたしないスタイルもイタリア仕込み。しかも早じまいの店が増えるなか、夜は25時まで営業!とは、左党にはたまらない一軒だ。
「70歳のおばあちゃんになっても、修業先のアットホームなトラットリアみたいな店を目指して働いていたいですね」と清水さん。さらに、「イタリア郷土料理は、食べて受け継がれてきた料理なので、これからもどんどんおいしくなっていくはずです。いろんな人に楽しんでもらえたら嬉しいです!」と話した。
門上さん
スタッフが全員女性。明るくチームワークが素敵。仲間でも一人でも楽しめることが素晴らしい。