これが門上さんおすすめのカチョエペペ!

白いソースをうっすらまとった麺に黒コショウのみ。なんとシンプル、かつド直球のパスタなのだろう。一口頬張ってみると、まずはチーズの風味をがつんと感じ、噛むほどに、麺の小麦のうまみが伝わってくる。黒コショウがいいアクセントだ。食べ飽きるのでは?と思ってしまうビジュアルだが、もう一口、もう一口と病みつきになるおいしさだ。

カチョエペペ(1,650円)
 

門上さん

太めのスパゲットーニのもちもちとした食感と弾力が印象的。もちろん小麦の味も感じられます。チーズの絡み具合、ねっとりした食感が感動的。チーズとコショウだけ。シンプルイズベストの典型だと思いました。

その他、名物料理もご紹介

店のメニューには、前菜、パスタ、メインなど多く書かれており、アラカルトで頼むのがおすすめのスタイルだが、ここで「名物!!」と書かれたメインもご紹介。

鶏胸肉のバター焼き(1,650円)

フィレンツェ「トラットリア ソスタンツァ」の名物料理で、小麦粉を打った鶏肉に卵液をくぐらせ、バターを溶かした鍋の中に入れて焼く。低温を保ち、泡立ったバターでじっくり火入れするのがポイントだ。鶏肉は前もって塩水に漬け保水している。

いただくと、バターの香りはもちろん、鶏肉の胸肉とは思えないジューシーさに驚かされる。こちらも見た目はシンプルながら、他にはない味わい深い料理なのだ。

カチョエペペで京都の基準へ

「今後、カチョエペペでは、京都、ひいては日本のイタリアンの基準になりたい。こんな大きなことを言うと先輩に怒られてしまうかな……」と笑う櫻井さん。まずは、このカチョエペペの完成度を味わいに(鶏胸肉のバター焼きも!)訪れてほしい。

店はお手頃価格で楽しめるワインも充実

※価格は税込。

撮影:福森公博
取材、文:木佐貫久代