〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

RISTORANTE AKITA 南青山(東京・外苑前)

自家製で燻製にして仕上げた“カジキマグロ”の生ハム仕立て
自家製で燻製にして仕上げた“カジキマグロ”の生ハム仕立て   写真:お店から

2024年1月、外苑前駅から徒歩8分ほどの場所に伝承と創造のイタリア料理を楽しめる「RISTORANTE AKITA 南青山」がオープンしました。

オーナーシェフの秋田 和則氏
オーナーシェフの秋田 和則氏   写真:お店から

オーナーシェフの秋田 和則氏は、銀座の名店「サバティーニ ディ フィレンツェ」にて研鑽を積み、27歳でイタリアに渡りました。後にミシュランの星を20年以上維持し続けるピエモンテ州の「アッレ・エノテカ」にて修業を開始。アルトアディジェ州「ピクレル」(現在は閉店)、エミリアロマーニャ州「ダ・アメリーゴ」など、5州に渡りマンマの家庭料理から星付きのリストランテまで幅広く郷土料理を中心に学んできました。イタリアから帰国後は、現イタリア料理協会副会長を務める齊藤 実氏の店「クローチェ・エ・デリツィア」でスーシェフとして腕を磨き、都内で数軒の新規レストランの立ち上げ時に料理長や統括料理長として携わってきました。東京・青山を本店とする「カシータ」では、グループ全体の取締役総料理長に就任。
在籍時の2017年にイタリアの三つ星リストランテ「ピアッツァ・ドゥオモ」に招待され研修。進化した現代イタリア料理に触れ、同年に日本イタリア料理協会のフェスタにてトップシェフ12名に選出されました。
2019年に発行された日本イタリア料理協会著・長本 和子氏(イタリア料理文化研究家)監修の書籍「イタリア現代料理の構築」では、表紙に秋田氏の料理写真が採用されています。「カシータ」を12年勤務後、2023年ゴエミヨ掲載店である山形県の「アル・ケッチァーノ」のシェフ・奥田 政行氏と出会い、地産地消や地元食材へのアプローチの仕方に感銘を受け移籍。料理や経営だけでなく、生産者との関わり方や社会貢献も含め幅広く影響を受けたそう。2019年春、「株式会社オール・ケッチァーノ」開発事業部統括料理長に就任。2020年の夏より銀座の「ヤマガタ サンダンデロ」シェフも兼任。その間に朝日新聞の夕刊の一面をはじめ、数多くのメディアにも取り上げられています。「アル・ケッチァーノ」の統括料理長を経て、かねて考えていた独立のタイミングと旧店舗である「アカーチェ」の奥村シェフが辞められるタイミングが合い、青山周辺で働くことが多く土地鑑があったこと、顧客がいたことから、独立し南青山の地に開店することになりました。

店内
店内   写真:お店から

店内は、前オーナーの店舗を引き継ぎリニューアルしつつも、味わい深いアンティークの調度品や花で、落ち着いた雰囲気。「我が家に招待するような気持ちでおもてなししたい」という思いが込められた空間は、個室やダイニングの内装だけでなく、料理を美しく彩る器など、細部にまでこだわっています。客席はテーブル10席の他、3名用の半個室と6名用の個室を用意。どのスペースも温かみがあり、くつろいで食事の時間を過ごせます。

「トスカーナ州の郷土パスタ ピーチ  長谷川農園のブラウンマッシュルームのラグーソース」
「トスカーナ州の郷土パスタ ピーチ  長谷川農園のブラウンマッシュルームのラグーソース」   写真:お店から

ランチは12時からスタートで5品から構成される「Menu pranzo」5,500円のコースと、6品で構成される「Menu Ricchezza」8,000円のコースを用意。どちらも前菜、パスタ、メインなど同店の魅力を堪能できるコースです。ディナーは18時からスタートの6品で構成される「Menu Ricchezza」8,000円と、7品で構成される「Menu Cena」11,000円、9品で構成される「Menu Degustazione」15,000円を用意。現地で実際に生活したからわかる郷土料理の素晴らしさ、食文化、温度感、そして、進化した現代イタリア料理に触れ、新しく生み出されたメニューの数々。イタリアの郷土料理をベースとし、日本全国の旬素材を使って表現したコースは、奥深いイタリア料理の世界を堪能できます。水曜日はディナーのみで、定休日は月曜と火曜。ランチ、ディナー共に完全予約制です。

ワインも豊富に取り揃えています
ワインも豊富に取り揃えています   写真:お店から

料理に合わせたワインもイタリアワインを中心に、豊富に取り揃えています。産地や季節によって変化する食材と同様に、多種多様な個性を持っているワイン。ソムリエがセレクトするペアリングコースもあるので、料理との一期一会の組み合わせを楽しんでみてはいかがでしょう。

日本の食材を使った繊細で美しく、味わい深いイタリアンが堪能できるレストラン。デートや記念日などにおすすめの素敵な新店です。

食べログレビュアーのコメント

北海道十勝産“どろぶた”のロース肉を十勝の炭火で焼いて~ウンブリア産黒トリュフとフリコ〜
北海道十勝産“どろぶた”のロース肉を十勝の炭火で焼いて~ウンブリア産黒トリュフとフリコ〜   写真:お店から

『シックな佇まいのエントランス。中に入ると笑顔で迎えてくださるスタッフの方。リストランテのクオリティの高さを予感します。

秋田和則シェフは、ご自身で選ばれた良質の食材を使い、伝統を大切にされながら、かつ現代エッセンスを取り入れたイタリア料理を楽しませてくださいました。

メニューはシェフのおまかせコースです。伝統と斬新さは見て、食べて納得いたしました。
一例をあげると、”燻製カジキマグロ” このお料理はシェフが生のお魚を伝統的な製法で丁寧に燻製にされ、シェフならではの美しく美味しいカルパッチョでいただきました。生ハムのような味わい深さは伝統的、ハーブやトマトを使って美しくお皿に描いた一皿は秋田シェフならのオリジナルです。一度食べたら病みつきになります。

全てのお料理は宝石のように美しく、秋田シェフの高度な技術、豊かなご経験と感性、そして優しいお人柄の結晶ですね。
季節ごとに旬の食材が変わり、今後も素晴らしいお料理で私達を楽しませてくださることでしょう。目が離せませんね。現在のメニュー、終了前に、お勧めです。

ホントはナイショにしておきたい”リストランテ アキタ”』(いちごのジェラートさん)

ヴェネト州の郷土料理「インサラータ・ディ・グランセオーラ」を香箱蟹で
ヴェネト州の郷土料理「インサラータ・ディ・グランセオーラ」を香箱蟹で   写真:お店から

『【ランチコース 8000円】

・アミューズ:ズワイガニのクロケット
蟹身がたっぷり。衣がカダイフで、サクッと美味しくいただけました。
ソースはビーツ。

・燻製カジキマグロ
食べると燻製生ハムのような、深い燻製の味わい。
野菜で食感も楽しめ セミドライトマトがいいアクセント

・甲箱蟹
北海道産の甲箱蟹。内子と外子もあり、ジャガイモと合わせてあり
秋田シェフが甲箱蟹をイタリア風に仕上げてありました。
蟹出汁の泡と合わせます。美味しい。

・手打ちパスタ(ピーチ)
みじん切りしたマッシュルームが
たくさん入ったミートソースと言ったほうがわかりやすいかな。
マッシュルームの香りが立っていて、パスタに絡み。
太目の手打ちパスタピーチはもちっと、ソースに絡みます。
ソースもたっぷりで、バゲットがすすみました。これも美味!

・どろ豚
付け合わせが燻製人参のピュレとフリコ
(ジャガイモをサイコロ上状にしてチーズと高めたもの)。
どろ豚は焼き目カリッと。粒マスタ-ドと塩でいただきます。
しっかりとした食感で甘みがある豚。付け合わせにもこだわっていました。
牛フィレに変更するとプラス3500円です。

・ドルチェ:メリンガータ
メレンゲをロースマリーのジェラートで挟んでありました。
さっぱりと。 苺のソースにはグリーンペッパーが隠し味。

・貴婦人のキス
クッキー(お持ち帰り)』(辛口リースリングさん)

※価格はすべて税込・個室利用料別・ディナーのみサービス料別。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:佐藤明日香