【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#150】「RUBY MURRAY(ルビーマーレー)」

今回は2024年1月16日にオープンしたてほやほやの新店をご紹介します。東急世田谷線の世田谷駅と松陰神社前駅のちょうど間くらいに位置する松陰スクエアの2階にできた「RUBY MURRAY」です。

こちらのシェフは南インド料理の人気店「エリックサウス」に4年勤め、永田町の東京ガーデンテラス店の店長を任されたという経歴を持つ方。その後、独立に向けて退職するもコロナ禍に突入してしまったこともあって、まずは恵比寿にてRUBY MURRAYの名で間借りカレー店を営み、この度満を持して独立店舗をオープンしたという流れです。

ランチの「ターリーセット」1,590円は、ほうれん草キーマ、ビーフ、日替わりのフィッシュ、ポーク、バターチキンの中から2つ選んで注文します。色々とあるので通っても飽きなくて良いですね。

「ターリーセット」

今回はビーフとポークでお願いしました。まずポークを食べてみると、南インドはケララの料理であるマッパス(ココナッツベースのカレー)にも、ゴアの郷土料理ビンダルー(酢やスパイスで漬け込んだ肉を煮込んだカレー)にも近いと言いますか、その中間という以上にマッパスの作り方でビンダルーに仕上げたような非常に面白い仕上がり。

ポーク

トマトの酸味がしっかりと立ち、隠し味的に使ったココナッツとのバランスが見事で豚のうまみもグレイビーに染み渡り、ご飯とよく合います。

ビーフは南インド料理というわけではなくこちらのオリジナル。シャバッとした野菜の粒子感あるグレイビーは牛乳で煮込んだほろほろのビーフがスパイスによって見事にひとつになっていてこちらもまたご飯が進むカレーです。

ビーフ

ご飯はバスマティライスと日本米のブレンド。「さまざまな方に純粋にカレーを楽しんでもらいたい」というシェフの意図がしっかりと伝わってきます。

2種カレーの他にメニューにはダールとあったのですが、こちらも日替わりの豆をメインとした野菜カレーがつくようで、この日はオクラのクートゥでした。

クートゥ

それぞれそのまま食べて良し、クートゥは牛と豚どちらと混ぜても味が調和するので部分的に混ぜて食べるも良し。

ここを入り口に南インド料理へ深くハマるきっかけにもなりうる仕上がりで、流石は名店出身シェフだけあるなと納得。

「チャイ」

食後に「チャイ」400円も。こちらはマサラがしっかりと香り、エアブレンドされた本格派。おいしいカレーを食べた後のしめくくりに最高です。

夜には昼に無いカレーやその他料理も色々とあり、曜日限定でビリヤニも準備したいとのこと。そちらも楽しみです。

昼は陽光がしっかりと入る明るい店内。BGMはリラックスできるレゲエ。恵比寿時代の良さも、修業先であるエリックサウスの良さも感じさせつつ、新たなこの場所ならではの個性も既に見せられているのが素晴らしいと感じました。

世田谷エリアの方はもちろん、遠路はるばる行っても損のない新たな名店の誕生です。しっかりBM(ブックマーク)しておいてくださいね!

※価格はすべて税込

撮影:カレーおじさん

文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部