〈遠くても食べたい味〉

年間の外食は1,500軒以上! 令和のグルメ王、浜崎龍がわざわざ旅をしてでも行く価値があるお店を紹介します。今回は、なんと10〜20代の若き3兄弟による山奥レストラン「NOMI RESTAURANT」です。

教えてくれる人

浜崎龍

グルメメディア「TERIYAKI」や国内最大規模のグルメオンラインサロン「TERIYAKI美食倶楽部」の運営を行う、テリヤキ株式会社の代表を務める。大学生時代から幅広く食べ歩きを行い、ラーメンから高級フレンチまで年間1,500軒以上も飲食店を巡り歩く。ジャンル問わず、日頃全国の「おいしい」を求めており、北海道の端から沖縄、はたまた世界中まで飛び回る。レストランとのイベント企画も手がけ、飲食に対する新たな可能性を日夜見いだす。メディア掲載、マガジンハウス「Hanako」など。

NOMI RESTAURANT

京都駅から車で1時間弱のところ(福知山)、食べ歩きが好きな人でもまだ全然知らないであろうレストラン「NOMI RESTAURANT」はあります。

おとぎ話に出てきそうな外観

立地も凄いですが、何が凄いかって「シェフ達」です。料理を手掛けるのは遊士丸さん・陽之進さん・凛志郎さんの3兄弟。なんと年齢は22歳、20歳、17歳ととてつもない若さです。

左から遊士丸さん・陽之進さん・凛志郎さん

長男は3歳から「研ぐ」ことに魅了され、今では間違いなくトップクラス研師。

レストランは「切れ味」にフォーカスしており、各食材に合わせて砥石で調整をします。コースの1品目は鰹節を平均で5ミクロンの薄さで削り、調子の良い時には2~3ミクロンで削り上げ、「切る」ことの重要性を教えてくれます。

「人参/蕪/切れ味」

特にレストランの定番メニューの一つである「人参/蕪/切れ味」は衝撃です。見た目だけではわかりませんが、食べてみてはじめて感じる口の中でのテクスチャーに驚きを隠せませんでした。

コースの〆の「猪/鹿/鉄板」では、猪と鹿、神戸豚を少し合わせたシンプルなハンバーグですが、肉を手切りで4時間もかけて仕込みをして作ります。勿論臭みもなく、過度な味付けもしません。素材本来の高いクオリティと秀抜なる切り方、切れ味との組み合わせで、かつて経験したことのない味わいが広がります。

「猪/鹿/鉄板」

彼らの技術、説明、動き、顔つきなどに今までやってきた自信がうかがえ、一方で、まだまだ磨きたい、色々経験したいという姿勢に、何年後かにはどうなってしまうんだろう?と楽しみで仕方がありません。

今流行っているレストランを追いかけるのもいいですが、このような地方で若くして頑張っているシェフたちによるレストランも応援していきたいです。食べることが好きな人にこそ、早めに訪れて欲しい。間違いなく京都の山奥で驚き溢れる体験が待っています。

※コースは16,500円〜22,000円(税込)

写真:浜崎龍
文:浜崎龍、食べログマガジン編集部