こちらも富士屋本店の定番! ねぎぬた
年齢を重ねるごとに「そうそう、こういうのがいいんだよ」となっていく、根強い人気の一皿。眩しいほどの緑色をしたねぎは、シャキシャキの食感が絶妙に残されている。ほのかに柚子の香る酢味噌はさっぱりした中に奥行きがあり、ついつい酒が進む。
料理のこだわりを尋ねると「おいしく素早く」を重視しているとのこと。それは簡単なものを出すのではなく、そのための仕込みを抜かりなく行うという意味だ。きちんと手の込んだ料理が、サッと出てくる。そのさりげなさも、富士屋本店の魅力の一つなのである。
自家製ソーセージ入り! がっつり系ナポリタン
まずボリュームに驚く。アラカルトで注文できる自家製ソーセージ(700円)をはじめ、大きめに切られた具がごろごろと盛り込まれている。程よい歯ごたえを残すたまねぎやピーマンなど、それぞれの食材をしっかりと感じられる仕上がり。麺は太めでもっちりとして、シェアにも、がっつりと食べたい方にもおすすめだ。
自分の好きな飲み方で楽しめる
生ビールはマルエフ(アサヒ)・黒ラベル(サッポロ)各550円。ハイボールなどは、割材の炭酸(150円)・ミネラルウォーター(200円)とボトルを注文し、自分で作る。濃さを調節でき、飲みきれなかった場合には瓶ごと持ち帰ることもできるので安心だ。
甘いお酒が飲みたいときは、自家製の果物サワーがおすすめ。こちらもみかん・レモン・洋梨の「もと」と、お好みのお酒や割材を自分で組み合わせて楽しむスタイルだ。みかんサワーは手作りのみかんジュースに炭酸(150円)と宝焼酎(220ml/500円)をお好みのバランスで混ぜて出来上がり。果肉は贅沢にグラスの1/3ほどを占め、デザートになりそうなほど。女性にも人気が高い。
前述の通り他業態とも連携しているため、ドリンクに関してもさまざまな希望に対応してくれる。ワインは自然派ワインもオーセンティックなものも充実しており、日本酒も手頃なものから有名どころまで楽しむことができる。
昭和歌謡の流れるレトロモダンなスタイル
店内は長いL字形の構造で、カウンターとテーブル席を合わせて60人ほど入れる広さ。店頭で外飲みもできる。昭和初期を彷彿させるポスター、手書きの黒板、BGMは懐かしの昭和歌謡が流れ「昔の良いものを残しつつ、また違った新しい形で続けていきたい」という、酒主店長の言葉を体現している。暖色のシーリングライトがそれぞれの席を見守るように照らし、隅々まで居心地の良い空間を作り上げている。
客層は老若男女を問わず、誰でも気軽にぶらりと立ち寄れる。おいしい1〜2品と1杯なら1,000円台で収まる、サク飲みの理想のような店だ。懐かしさと新しさ、和みとにぎわい、おいしさと安さ。一見、相対するものをセンスよく融合させながら、ここにしかない形で提供する新生「立呑 富士屋本店」に、これからも目が離せない。
【本日のお会計】
■食事
・ハムキャ別 400円
・〆サバ ゴマ和え 800円
・白子グラタン 900円
・ハムカツ 750円
・牡蠣焼売・海老焼売・ラゲー焼売(2個400円・追加注文1個200円)
・ねぎぬた 300円
・ナポリタン 750円
■ドリンク
・自家製みかんサワーのもと 300円
・ミネラルウォーター 200円
合計 5,000円
※価格はすべて税込です。