ワインバーとしても立ち寄れるフレンチが西麻布に誕生

明るく居心地の良い店内

また一つ、フランスのエスプリを伝える、カジュアルながら、気の利いた店がオープンした。場所は表参道から徒歩10分強の西麻布。通りから1本入ったそこは、ちょっとした隠れ家のような立地だ。

野中靖幸シェフ

店主は野中靖幸氏。調理師学校在学中にアンドレ・パッション氏(代官山にある「レストラン・パッション」のシェフ)に出会い、その考え方に引かれ、フランス料理の道へ。「レストラン・パッション」で副料理長まで務めたのち、フランスで修業を積んだ。あえてパリは避け、「ミシェル・ゲラール」氏の店や「ポール・ボキューズ」など、地方の星付きレストランで研鑽を積み、郷土料理の懐の深さを体感したという。

半個室もあり、落ち着く空間

帰国後は準備期間を経て、フランスの食文化を大切にしながら、食を愛する人たちが居心地よく楽しめる使い勝手のいい店を目指した。そして、カウンター5席、テーブル2卓、半個室1室と、こぢんまりと心落ち着く、同時にカウンター前のブルーのタイルや随所に施された小粋なデザインに、レストランを訪れる心弾む感覚をも満たす城を、10月にオープン。

基本はアラカルトで、お腹の具合と相談しながら自由に楽しむスタイルだ。郷土料理の懐かしさを大切にしつつも、現代に合わせた軽やかさを併せ持つ料理の数々は、フランス料理好きを魅了することだろう。

わいわいとシェアしながら食べるもよし、ワイン片手におひとり様もよし。というのも、16時オープンなので、ワインとさくっと1品だけの、アペロタイムを楽しむということもOK。また、2軒目のワインバー使いにもぴったりと、その自由度の高さも大きな魅力になっている。ワインはフランス産を、お手頃の一杯からグランヴァンまでをそろえ、グラスワインは60mlと100mlが選べると、良心的。スパークリングワイン60ml 1,200円、赤・白60ml 各800円だ。