【第3週のカレーとスパイス】横浜の夕陽に乾杯! 雰囲気最高な屋上目当てに行きたい本格ネパール料理店「ルーフトップ ビアガーデン ヨコハマ」

家系ラーメンの総本山「吉村家」があることで有名な横浜・岡野の交差点近くにある古びた雑居ビル。こちらの4階には「ルーフトップ ビアガーデン ヨコハマ」という飲食店があります。

ビアガーデンとあるのでビールのお店かと思いきやネパール料理店。エレベーターは無く、階段で4階まで上るといかにもネパール系な雰囲気の空間がありました。

ここで食べるのも良いでしょうが、天気が良い日ならそれはもったいないです。何しろ店名はルーフトップ。屋上があるのです。さらに1フロア階段を上れば、そこに広がるのは横浜の空。こんな場所でネパール料理を食べられるなんて!

4階の店舗内にはお客さんはほとんどいなかったのですが、屋上に出てみればほぼ満席。僕以外は全員ネパールの方と思しき外国人で賑わっておりました。飲んで語らうグループ、静かにシーシャを楽しむグループなど色々といて、「ここはカトマンドゥなのか?」と一瞬錯覚するような雰囲気。もうテンションはマックスです。

「ククリラム」

せっかくのビアガーデンなのですが僕はビールが得意ではないので、そのかわりにネパールの「ククリラム」500円をいただきました。一緒に「マトンチョイラ」650円も注文すると、ネパール人店員さんが「スゴイ辛い、大丈夫?」と心配してくれましたが、もちろん大丈夫です。

「マトンチョイラ」

チョイラとはチョエラとも呼ばれるネパール料理で、焼いた肉をスパイスでマリネしたもの。お酒のおつまみにもおかずにも最高の逸品で、僕の大好物です。

暮れていく夕陽に乾杯をし、甘い香りのするククリラムをチビチビと飲みながら、マトンチョイラを食べてみれば確かに辛い! 辛いのみならず香りも良く、肉質も柔らかでチョイラも色々食べてきましたがここのは当たり。しかしやはり結構辛い。基本的には程よく辛口くらいの料理なのですが、こちらのチョイラは激辛と言っても良いレベルで、ネパール料理店の平均より確実に辛く、だからこそお酒が進みます。

野菜カレーの「ライスセット」

ククリラムのおかわりを頼み、一緒に頼んだのはダルバート。ネパール料理を代表する定食です。こちらでは「ライスセット」というネーミングで、選ぶカレーによって値段が変わります。野菜カレーのセットだと500円という格安価格だったので野菜を選びました。

出てきたダルバートは、ダル(豆スープ)、バート(ご飯)、サグ(青菜炒め)、生野菜、ゴルベラコアチャール(ネパールのスパイシートマトチャツネ)。そして野菜カレーというシンプルな構成だったのですが、この野菜カレーがアルボディタマでただでさえマックスだったテンションがさらにその上に飛び跳ねました。アルボディタマもネパール料理で、じゃがいも、ささげ豆、発酵筍を使用した酸味のあるサラサラのカレーです。これも僕の好物なんですよ。

ご飯にダルとアルボディタマをかけ、ダルバートのおかずにとっておいたマトンチョイラものせ、混ぜて食べたらなんとおいしいことか! お酒もますます進みました。店員さんが「ハッピータイムもあるよ」と教えてくれたのは特定のドリンクが時間限定で半額サービスになるというもの。時計を見るとまだハッピータイム。ならばとハイボールをおかわり。最高です。

ちょうど夕暮れ時に入店したのですが、気づけば夜に。すっかり酔っ払ってしまいました。夜は夜で照明もついてまた違う雰囲気で、いずれにしても素晴らしい空間です。味は本格的なネパールの味。お値段もお手頃。これから暑くなってくる季節に最高なお店。お酒が好きでネパール料理が好きなら、要チェックです!

【第4週のカレーとスパイス】ハッピーアワー目掛けてGO! ディナー営業が復活した人気カレー店でスパイス飲みを楽しもう!「カリ~アンドスパイスバル カリ~ビト」

飯田橋の「カリ~アンドスパイスバル カリ~ビト」。「食べログ カレー TOKYO 百名店」にも選ばれており、カレーマニアなら誰もが知る名店と言えるでしょう。とはいえ最近カレーに興味を持つようになった方はまだ知らないかもしれませんし、既に行ったことがあるという人も、昼もしくは夜どちらか一回行っただけかもしれません。それではもったいないお店なので、知っているよという方も是非最後までお読みください。

昼はカレーライス、夜はスパイスバルとして違う楽しみ方のできるお店なのですが、緊急事態宣言中は夜営業を休止しており、夜のスパイス飲みができない期間が続いていました。緊急事態宣言も解除され、今は夜も営業中ということで、久しぶりの夜のカリ〜ビトに行ってきました。

開店時間の17時半に入店。19時半まではハッピーアワーということで、おまかせの前菜盛り合わせにドリンクがつく「おつまみSet」が1,100円というお得さ。ドリンクは「スパイスハイボール」を選び、そのセットを注文しました。

「スパイスハイボール(クローブ)」

スパイスハイボールのスパイスはスターアニス、シナモン、クローブ、カルダモンから選べます。どれも飲みやすくておいしいのですが、今回はクローブで。他のスパイスはそれぞれ甘みを感じるものですが、クローブはスッキリとしていてどの料理とも相性が良いです。

「おつまみSet」のおまかせ前菜盛り合わせ

前菜盛り合わせにのっていたのは、鯖のポリヤル(ココナッツとスパイスで炒め煮したもの)、砂肝のアチャール(スパイスとオイルのピクルス)、バジルポテサラ、人参サラダ、フムス(中東料理のひよこ豆ペースト)という5品。どの料理も最高のおつまみ。特に鯖のポリヤルはさっぱりとしていながらしっかりうま味があり、砂肝アチャールは程よい火入れでプリプリの食感が楽しく、お気に入りのメニューです。

「カレードリア」

そして夜限定メニューの「カレードリア」1,100円。こちらはレギュラーカレーのひとつである粗挽キーマカリーをご飯にかけ、チーズをのせて焼いたもの。キーマはメイラード反応を狙って焼きを入れた香ばしさを感じるおいしさ。そのまま食べても十分満足できるカレーに、チーズがのるなんてずるい! 僕のお気に入りの食べ方は、このカレードリアに砂肝アチャールのアチャールオイルをかけて食べるというもの。少しの辛さとベクトルの違ううま味が加わって完璧な足し算となります。

気づけば18時台で満席の盛況ぶり。流石の人気店です。長いこと居座って食べられない人が出てくるのはいけないので、ここでお開きとしました。お昼はお昼で行列の人気店ですが、列が短くなるよう工夫したオペレーションなので回転が早く、それほど長くは待たずに入れることが多いです。

ランチのカレーライス「2種盛り(チキン&キーマ)」に「うずらアチャール」

レギュラーメニューの他に限定カレーもあり、通っても飽きないのもうれしいところ。もちろんレギュラーメニューも何度食べても飽きのこない絶妙な着地点の味わいです。

昼のカレーも、夜のスパイス飲みも、どちらも楽しめるお店であり、どちらも楽しむべきお店。行ったことがないという方はもちろん、行ったことがあるという方も、昼だけだったり夜だけだったりした場合は行ってない方の時間帯にも行ってみると、新たな発見がありますよ。

※価格はすべて税込です。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文・写真:カレーおじさん\(^o^)/