【食べぺディア】知っておきたい『ハラール』の基礎知識
当たり前のように食してきたけれど詳しくは知らない定番食材や料理、流行っているのは知っているけれど実はまだ食べたことがないスイーツなど、食の世界は未知の情報で溢れている。そんなときは「食べぺディア」を読んで情報アップデート! 行きたいお店も保存しちゃおう。
世界の4人に1人がイスラム教徒。彼らにとって大切な「ハラール」とは?
「ハラール」の意味って?
東京都産業労働局のデータによると、世界に19億人以上いると言われるムスリム(イスラム教徒)。イスラム教の聖地は中東のサウジアラビア・メッカだが、半数以上は東南アジアに居住しているとされ、日本には10万〜20万人程度いると言われている。
近年、日本でもよく見聞きするようになった「Halal(ハラール/ハラル)」とは、アラビア語で「(神によって)赦された」という意味を持つ言葉。ムスリムが、イスラム法上でおこなって良いことや食べることが許されているものを示している。反対に「禁じられている」という意味の言葉は、「Haram(ハラーム/ハラム)」と言う。
食べてはいけないものは?
食事で禁止されているものは、豚や犬、アルコールのほかに、イスラムの方式に従って屠畜されなかった動物の食肉、事故や病気で死亡した動物の肉なども含まれる。また、食材そのものだけでなく、家畜の食べる餌にハラームが入ってはならないことや、保管場所が豚と一緒になってはならないことなど規則は多岐にわたる。
ハラール製品かどうかは、専門の監査機関が与える「ハラール認証」によって見分けられる。ただし、宗教の解釈の違いから国や地域、機関によってハラール認証制度は異なる。
日本のハラールフード事情
近年は、日本にもハラールに対応できる屠畜場や食肉加工施設が徐々に増えてきた。ハラールフードを導入する企業やレストランも増加し、ラーメンや焼肉、寿司など日本でおなじみの飲食店から各国の伝統料理を提供する店まで幅広く見かけられるほか、大学の食堂で導入しているところもある。
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【パレスチナ料理】パレスチナ人シェフによる100%ハラールフードの伝統料理店「アルミーナ」
東京・神田「AL MINA(アルミーナ)」は、パレスチナ人シェフが2010年にオープンした100%ハラールフードの店。パレスチナの伝統料理を中心に、本格的なアラブ地中海料理を提供している。
パレスチナ伝統料理には、やわらかく蒸したラムとミックスナッツをライスにのせた「マンサフ」や、ローストチキンとたっぷりの野菜を合わせたピラフ「マクルベ」、温かいゴートチーズケーキ「クナーフェ」などの定番メニューが揃っている。