教えてくれる人

はなとも
日本スイーツ協会認定のスイーツコンシェルジュ。スイーツ専門のライターとしてさまざまなweb媒体で記事を連載中。著書「スイーツ男子はなともの I love パンケーキ」(KADOKAWA)、はなとも監修パンケーキミックス粉、その他、監修商品やコラボメニューなど多数。前職はお花屋さんという異例の経歴を持つ。

「フレデリック・カッセル 経堂アトリエ店」のミルフイユ・ヴァニーユ

東京・世田谷にあるフランス菓子の名店「フレデリック・カッセル 経堂アトリエ店」。伝統のフランス菓子に日本の要素を取り入れたスイーツは、重厚ながらも繊細でとても魅力的です。中でもミルフィーユは、タヒチバニラを使ったクリームがとにかく絶品で、何度食べても感動するおいしさ! 今回は世界最高峰とも言われる「フレデリック・カッセル 経堂アトリエ店」の絶品ミルフィーユをご紹介します。

世界的パティシエが手掛ける、日本初の路面店

外観

「フレデリック・カッセル 経堂アトリエ店」は、小田急線・千歳船橋駅から徒歩6分。戸建てや低層マンションなどが立ち並ぶ住宅街の一角にあります。

日本の常設店は「銀座三越店」のみでしたが、2024年8月にスイーツ工房兼ショップの「経堂アトリエ店」をオープン。銀座に行かずとも購入できるとあって、オープンから半年以上経った今でも多くの人が訪れています。

フレデリック・カッセル氏

フレデリック・カッセル氏は、フランスのフォンテーヌブローを拠点に、世界中で活躍するパティシエ&ショコラティエ。30歳という若さで世界最高峰のパティシエ、ショコラティエで結成される国際的な協会「ルレ・デセール」のメンバーとなり、2003年には会長、2018年には名誉会長に就任し、現在も菓子職人のトップとしてフランス菓子界を牽引している人物です。2013年の「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」では、フランス代表の監督を任され見事優勝。2016年には、フランス経済財務産業省が伝統工芸を伝承・推進する優れた企業に対して認定する「EPV(無形文化財企業)」の称号を授与されています。

店内

店内は木の質感を活かした温かみのある空間。ガラス越しにアトリエの一部が見え、フレデリック・カッセルの世界観を身近に体験できるようになっています。

ショーケース

そしてショーケースには、旬のいちごを使ったケーキをはじめ、エクレアやシュークリーム、チョコレートなどがずらり。本店(フォンテーヌブロー)とベースは同じですが、日本とフランスでは気候が違うため、砂糖の量やパイの焼き時間などを多少変えているそう。日本の材料を使っている商品もあるそうですが、基本的にはフランス産の材料(小麦粉、バター、ピューレなど)を使い、ムースの比重などに気を付けながら、ひとつひとつ丁寧に作り上げています。

今回はそんな同店こだわりスイーツの中から、僕が特におすすめしたいとっておきの2品をご紹介します。