〈福岡のソウルフード〉
ホルモンにも目がない肉ライター・GAKUが福岡グルメを実食取材! 今回紹介する「もつ鍋」は気軽においしく食べられると古くから愛され、今も地元民や観光客を虜にし続けています。福岡を代表する人気店「博多もつ鍋 おおやま」の味を堪能しつつ、その魅力をご紹介。
教えてくれたのは
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY7132_resize900px-1.jpg)
GAKU
1989年熊本生まれ。福岡を拠点に観光情報誌や情報ウェブサイトでライティングを行うグルメライター。遊・悠・WesT「グルメ調査隊」(NEXCO西日本、連載中)、「シティ情報ふくおか」など多岐にわたる肉料理取材を担当。 編集プロダクションJ.9(ジェイキュー)ライター・ディレクター。
福岡発! 「もつ鍋」の歴史を知ろう
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1053_resize900px.jpg)
食の街・福岡のソウルフードとして不動の人気を誇る「もつ鍋」。発祥地は1940年代の福岡で、炭鉱で働く人々が作った「ホルモン鍋」が始まりと言われています。鍋に使われていたホルモンは関西弁の“放るもん”を語源(※諸説あり)とし、元々は捨てられていたもの。これをおいしく食べられると考えた人は天才です! 現在のもつ鍋文化の礎となった先人たちに感謝!!
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1066_resize900px.jpg)
ホルモンは安く手に入り、調理も簡単で栄養も摂れるとあって労働者の間で広く親しまれました。1960年代になるとすき焼き風に変わり、雑炊が主流だった〆にちゃんぽん麺が登場したのもこの頃。1992年に東京で起こった「もつ鍋」の大ブームにより、福岡の郷土料理として全国に認知されることとなりました。現在ではスープをカツオ・昆布出汁、醤油、味噌で仕上げるなど味わいがより多彩に。キャベツやニンニク、豆腐、鷹の爪と具材もバラエティ豊かになり、進化を遂げています。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1200_resize900px.jpg)
「おおやま」は数ある福岡のもつ鍋店のなかでも、素材へのこだわりから生まれるおいしさ、店舗数の多さからすぐに名の挙がる一軒です。代表の大山力さん(顔はレトルトもつ鍋の箱でチェック)が老舗での修行を経て、2004年に創業。本店を構える福岡のほか、大阪や東京など20店舗以上を展開しています。ぷりぷりのモツに特製スープの旨さが忘れられず、最新店でも存分に堪能してきました。
「おおやま 天神」が一大リニューアル!
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1204_resize900px.jpg)
「おおやま」の最新店となる天神店は、福岡パルコ本館地下の増床工事の完了に伴い、昨年10月にリニューアルオープン。以前の店舗に比べ、広さが約3倍になり、全73席を備えた大型店に生まれ変わりました。本店をはじめ、福岡県内の店舗は博多区に多く、意外にも天神エリアでは唯一の店舗です。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1185_resize900px.jpg)
そして店内で目を引くのが豪華絢爛な山笠飾り。福岡の夏の風物詩・博多祇園山笠の飾りを同店で制作。開運七福神が描かれたなんとも縁起の良い空間です。しかも振興会の許可を得て制作された本物の飾りというのには驚き!
ぷりぷりモツとブレンド味噌の特製スープが相性抜群
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1071_resize900px.jpg)
もつ鍋は醤油スープが定番とされていますが、同店では「しょうゆ味」に加え、「水炊き風」や同店限定の「坦々味」など全4種類から選べるなど、鍋の進化を知ることができます。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1056_resize900px.jpg)
なかでもオーダー率の高い「みそ味」は、九州味噌と西京味噌といった数種類をブレンドした味噌に特製ダレを加えた“濃厚美味”(=こゆうま)スープが味の決め手。甘みがあり、まろやかさが際立っているのがポイントです。深い旨みにハマること間違いなし!
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1140_resize900px.jpg)
食べ応えのある大きな九州産のモツを中心に使っているのも注目ポイント。九州産の中でも、1歳半〜3歳半の牛の小腸のみを厳選しています。脂ののりが良く、ひと口食べると、口の中に脂身の甘みや旨みが充満……。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2022/01/SGY1161_resize900px.jpg)
1個10g以上と大きくカットし、食感も重視。しっかりとスープを吸いながら、おいしく煮込まれていきます。