〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!
酒肴 佐々山(東京・田原町)

2024年12月、田原町駅から徒歩2分ほどの場所に、創意工夫を凝らしたおいしい料理とお酒のペアリングコースが楽しめる「酒肴 佐々山」がオープンしました。店主の佐々木 直樹氏は元設計デザイナーで、有楽町の東京国際フォーラムなどの設計に携わった方。
独学で料理を学び、2013年に墨田区本所吾妻橋で「手打そば 日本酒 山介」をオープン。2020年に「山介」と名前を改め三ノ輪に移転し、看板を出さない隠れ家和食店として多くの美食家たちに愛されてきました。
店舗のあった木造築50年以上の建物が老朽化で取り壊すこととなり、昨年2月で閉店。その後別の仕事をしながら物件を探していたところ、ご縁があり今の店舗に移転を決めたとのこと。なかなか物件が出ない場所で、最寄り駅から近く路面店であり、店舗面積等も理想的だったので、とてもご縁を感じたそうです。

新店舗は居抜き物件でしたが、使用状態が良くなかったため、佐々木氏自身で解体。スケルトン状態にして、設計デザイン及び施工もほぼ1人で行ったというから驚きです。シンプルで心地よい空間に客席はL字形のカウンター11席。本漆喰の温かみのある壁と、厨房側の壁には、店主自らが集めた天然石やシーグラスが散りばめられ、落ち着いた上質な雰囲気を演出しています。

メニューは、あの銘酒「新政」も飲める、日本酒込みの「おまかせコース」17,000円(税・サービス料込)と、料理のみの「おまかせコース」13,000円(税・サービス料込)。市場で厳選した魚介類と契約農家から届く野菜を織り交ぜた、佐々木氏のセンスが光る料理の数々を堪能できます。「春巻き」などスパイス系の一品や「食べログ パン TOKYO 百名店」に選出されている近所の老舗ベーカリー「パンのペリカン」のパンを使った料理も好評です。

コースの途中で提供される名物「本鮪のカマトロちらし寿司」は、赤酢のシャリの上に細かくカットされた炙りトロやヅケにしたトロや赤身がたっぷり。濃厚な鮪のうまみを爽やかなシャリが引き立て、格別なおいしさです。

また〆の手打ちそばも、粗びきの黒そばと、産地厳選の手打ちそばの2種を楽しめてファンが多い一品。日によっては、ラタトゥイユソースと焼いた鶏軟骨にレモンバームを添えたそばや、白子そばなどの変わりそばが提供されることもあります。コースはおいしく料理と日本酒を楽しんでほしいとのことで店主自らお酌し、ゲストの酔い加減に合わせ酒量を調整。ほぼ飲み放題で偏らず色々なスタイルのお酒を料理に合わせて提案してくれるので、訪れる度に新たな出会いを楽しめます。
同店は完全予約制で、12時から23時までの間でゲストの希望時間を優先して営業。日本酒好きなあの人を誘って訪れてみてはいかがでしょう。
食べログレビュアーのコメント

『この日、佐々木さんから「1kgの浜名湖産ドウマンガニ仕入れてしまいました」と連絡があったので、即訪問しました。
年末にきて、まさかの浜名湖産ドウマンガニを味わえるとは。
400g以下のドウマンガニでさえ希少なのに、1kgという大物にはびっくり!
ドウマンガニは、浜名湖(汽水域)に生息するトゲノコギリガザミです。
甲羅が丸いことから「胴丸」と呼ばれ、それがなまって「ドウマン」と呼ばれるようになったそうです。
この日は、オープン記念の特別仕様のショートコースでした。
19日〜23日まで。
◆本日の料理 (7,700円 税込)
・蓮根饅頭の餡掛け
・ドウマンガニ
・白子のポタージュ
・かまトロのヅケちらし
・手打ちそば2種
・新政 No.6
・常山
◆SOUGEN
◆義侠
浅草に素敵なお店ができました。
なお、食材との出合いは一期一会、またドウマンガニに出合えるわけではありません』(ジゲンACEさん)
※価格は税込。