5位:本格派の「まぐろ丼」

辣油は飲み物
「海玄」の「究極の海玄まぐろ丼」   出典:辣油は飲み物さん

仲卸や寿司屋が手がけるこだわりのまぐろ丼も話題になった。まぐろの仲卸「やま幸」が手がける築地「海玄」は上質なまぐろを使用した数種類の丼が楽しめる。中でも「究極の海玄まぐろ丼」3,800円(税込)は3種類の部位が入ったスペシャリテ。

食べログマガジンで紹介した渋谷「まぐろとシャリ」は銀座の寿司の名店「はっこく」がプロデュース。1,200円(税込)から天然本鮪が食べられるとあって連日行列だ。同じく寿司屋プロデュースなのが新宿「きむら丼」。こちらはミシュラン二つ星獲得の「すし㐂邑」が監修しており、シャリのおいしさが話題。

4位:1,000円超え! 高級「海苔弁」

井手上 真樹
「いちのや」の「海苔弁」   出典:井手上 真樹さん

海苔弁ブームの火付け役がスマイルズの海苔弁ブランド「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」。2017年GINZA SIXに1号店をオープン。大きな鮭がのった海苔弁「海」1,080円(税込)が評判になり、2021年4月にJR東日本リテールネットとスマイルズが資本提携。東京駅や新橋駅、上野駅など主要駅に出店したことで高級海苔弁が再注目。2020年7月にオープンした「海苔弁 いちのや 靖国通り本店」が行列のできる海苔弁専門店としてメディアを賑わせ、2021年には新橋や人形町にも店舗を拡大したことで、1,000円超えの海苔弁に注目が集まっている。

銀座「HIGASHIYA GINZA」の「海苔弁」1,944円(税込)は一見、海苔と卵だけのシンプルなビジュアルだが、海苔の下に鮭やアサリの佃煮など6種類のおかずが潜んでいる。「根津松本」の「のり弁当」2,916円(税込)は3,000円近い高額商品ながら、上品な銀鱈の西京揚げ、こだわり抜いたちくわの磯辺揚げや芝エビ入りのカステラ玉子焼きなど逸品のおかずが詰め込まれ、「その価値がある」とリピーターも多い。

3位:ガチの「立ち食い寿司」

ハラミ串
「立喰い寿司 あきら」のにぎり   出典:ハラミ串さん

2021年の2月、新橋にオープンするやいなや寿司好きの話題をさらったのが「立喰い寿司 あきら」。白金の高級寿司店「鮨 龍尚」の店主が握る本格寿司がお手頃価格で食べられるとあって連日行列に。7月には築地に「立喰い寿司 あきら 築地店」を出店しこちらも大人気だ。

予約はInstagramのDMのみで抽選、握り手が替りながら不定期で間借り営業のユニークな「立ち食い鮨 まさ」も4月のオープン以来人気だ。12月には「新橋 立ち食い鮨まさ」も開店。

「りんだ」「らんまる」系列の立ち食い寿司として10月に開店したのが戸越銀座「ブルペン」。コースだが4,000円(税込)からとリーズナブル。他にも「鮨 銀座 おのでら」系列の表参道「立喰鮨 銀座おのでら」、虎杖グループが展開する築地「立喰いすし 虎杖」など、東京は立ち食い寿司ラッシュだ。

2位:オンザライス「ハンバーグ」

「挽肉と米」のハンバーグ 写真:玉川博之

オンザライスハンバーグブームの原点とも言えるのが2020年6月に吉祥寺にオープンした「挽肉と米」。焼き立てハンバーグと炊き立てのご飯を極限までおいしく食べるという発想が支持され、連日行列に。2021年3月に渋谷店をオープンすると、瞬く間に朝から整理券を待つ人が集まる人気店に。

2021年5月には恵比寿に御重に入ったご飯にハンバーグをのせる「アラビキダゼ」、水道橋にセルフで肉を焼く「恋と、焼肉。」が、7月には神宮前に国産牛100%で作るハンバーグ専門店「肉の森」がオープン。12月には原宿に自家製のスパイシーデミグラスソースがウリの「ハンバーグ嘉」もオープンしたばかり。

1位:カロリー上等! 「マリトッツォ」

kimi@フードアナリスト
「なんすか ぱんすか」のマリトッツォ   出典:kimi@フードアナリストさん

食べログマガジンでは「2021年上半期トレンドスイーツNo.1」として紹介したイタリアの伝統菓子「マリトッツォ」。ビジュアル系パンが得意の原宿パン屋「なんすか ぱんすか」はピスタチオクリームなど、インパクトのあるビジュアルのマリトッツォで一躍人気店に。下半期、人気は衰えるかと思いきや、夏頃にはコンビニ各社がこぞって発売し、誰もが知るスイーツに。さらに福岡でマリトッツォを流行らせた人気パン屋「アマムダコタン」が2021年10月に東京に進出し、「amam dacotan 表参道店」をオープン。「4時間待ち」「一人で30個買う人も」など、早くも話題のパン屋に。

番外編:オートミール

こひろ
「GMT」のシリアル   出典:こひろさん

内食シーンで存在感を増したのがオートミール。コロナ太りから健康に気を使う人が増え、大ヒット。水を加え、電子レンジでお米のように「米化」したオートミールをおにぎりやチャーハンにして、日々の食事に取り入れる人が急増。目黒「GMT(Good Morning Tokyo)」は日本初のシリアル専門店。自分好みにカスタマイズ可能。オープンは2010年だが、ここ最近のオートミールブームで人気もじわり。

2022年トレンド予想

飾らない、でもこだわりがすごい「伝統菓子」

 Rajah
「Litus」の「カンノーリ」   出典: Rajahさん

「マリトッツォ」が大ヒットした2021年。その流れで2022年もシンプルなおいしさの伝統的なお菓子がブームの予感。新富町の「Litus (リートゥス)」はイタリア菓子専門店。中でも「カンノーリ」はコロネのようなシチリアの郷土菓子で看板商品。ラードで揚げたザクッとした食感の生地に、注文を受けてからリコッタチーズクリームを詰め、ピスタチオをトッピング。素朴だがクセになる味わいだ。

俊太朗
「シヅカ洋菓子店」の「SHIZUKA シュークリーム」   出典:俊太朗さん

白金の「シヅカ洋菓子店」はシンプルでミニマルな世界観のお菓子が大人気。特に「SHIZUKA シュークリーム」は、国産小麦使用のサクサクとしたシュー生地に、平飼い有精卵使用の濃厚なカスタードクリームがおいし過ぎるとリピーター続出。

ぴーたんたん
「DOLCE TACUBO」のフィナンシェ   出典:ぴーたんたんさん

2021年12月にオープンしたばかりの代官山「DOLCE TACUBO」はなんと完全事前予約制のパティスリー。同じく代官山にある人気イタリアン「TACUBO」のドルチェ専門店。看板メニューの「フィナンシェ」は「焼き立てをそのまま堪能することが理想」とのことなので、購入したら即味わいたい。

2022年はシンプルながら味わい深いお菓子に注目が集まりそう!

次世代の「カリスマシェフコラボ」

「KABEAT」でコラボしたシェフ達 写真:お店から

令和になり、人気シェフの顔ぶれもずいぶん変わってきた。作る料理の腕前はもちろんのこと、SNSでの発信力やテイクアウトやデリバリー、通販の商品開発力、環境への配慮や外食業界全体への提言なども重要に。

そんなマーケティング力も備えたスターシェフ達は交流も盛ん。兜町にオープンした「KABEAT」は若手人気シェフ6人とソムリエがメニュー開発を手掛けた令和の食堂。渋谷の「swrl.」は世界トップバーテンダーと人気ソムリエ、シェフの3人がタッグを組んで話題に。2022年も自身の店を飛び出して、メニュー開発や商品開発でコラボレーションするシェフが増えそうだ。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:食べログマガジン編集部