外食業界にとって、2020年に続き2021年も非常に厳しい年となった。営業時間や人数、酒類の提供など様々な制限の中、どのお店も工夫と苦労を重ねてきたこの一年。12月は今のところ緊急事態宣言も出されていないので、おいしいお料理とお酒で年末を過ごせそうなのは、昨年より明るい兆しで希望が持てる。

そんな怒涛の2021年、グルメ界隈で生まれたヒットの数々を記事本数や店舗数などを参考に、独断と偏見でランキング形式にてご紹介!

2021年 トレンドグルメ

10位:ねっとり系「焼き芋」

やぴログ
「銀座つぼやきいも」の焼き芋   出典:やぴログさん

焼き芋といえば「ホクホク」食感だったのは昔の話。今の流行は「ねっとり」食感の甘〜い焼き芋。「銀座つぼやきいも」では1本千円近い高級焼き芋が大人気に。じっくりと時間をかけて焼き上げることで、甘さを引き出しねっとりとした食感に仕上がる。さつまいもには食物繊維も豊富なことからヘルシー食材としても大注目。2021年には焼き芋専門店や芋菓子専門店が全国でオープンした。

9位:映え&渋い「ネオ大衆居酒屋」

「大衆食堂 ゆしまホール」の「限定 イクラ丼」「鯖缶ポテサラ」 写真:玉川博之

集客に苦戦する一年だったからか、SNSでの映えメニューを充実させた居酒屋が増加した。食べログマガジンでも紹介した「大衆食堂 ゆしまホール」は料理だけではなく、店内もフォトジェニック。赤、青、緑などカラフルなサワーやこぼれる麻婆豆腐など、思わず写真を撮りたくなるメニューを出すお店も急増中。

一方で大阪の人気居酒屋「そのだ」が五反田にオープンしたが、こちらは昔ながらの渋いメニューが揃う。それがかえって新しいと人気になっている。「映え系」「渋い系」どちらもワクワク、気軽に楽しい酒が飲めるのが共通項だ。

8位:カラフル「フルーツ大福」

「Mのフルーツ大福」
「Mのフルーツ大福」   写真:お店から

街中でフルーツ大福専門店を多く見かけるようになった2021年。フルーツ大福といえば「苺大福」一択だった時代は過ぎ、シャインマスカットやミカン、キウイなど色とりどりのフルーツ大福が手土産でも大活躍。

7位:懐かし「昭和レトロメニュー」

「マッターホーン」のケーキ 写真:三好宣弘(RELATION)

2020年に引き続き、2021年も昭和レトロな食べ物や飲み物がブーム。「クリームソーダ」「ナポリタン」など懐かしいメニューがSNSを賑わせている。食べログマガジンでは学芸大にある昔ながらの洋菓子店「マッターホーン」の記事が大人気に。

6位:がっつり男前「ビストロ」

「bistro amano」の「シャルキュトリーの盛り合わせ」 写真:松村宇洋

自家製のシャルキュトリーやオニオングラタンスープなど伝統的なビストロ料理をたっぷりのポーションで提供する店が続々とオープン。ビストロファンを喜ばせている。食べログマガジンでは神保町「bistro amano」、西麻布「ビストロ マ・キュイジーヌ」、渋谷「ビストロ・バー・ア・ヴァン・コダマ」などを紹介。素材を生かしたストレートなおいしさが今の時代にマッチしている。