学芸大学の洋菓子店「マッターホーン」
東京・学芸大学にオープンして今年で69年。洋菓子店「マッターホーン」は、創業から変わらず愛され続けています。
筆者も、プライベートでよく出かけます。なぜなら、どこを探してもここにしかないお菓子と雰囲気があるから。「マッターホーン」だけがくれる、心地よさがあるから。
もう少し個人的な理由としては、以前の記事に書いたように、私には愛知県豊橋市にある「マッターホーン」に通っていた時代があるからです。東京を拠点とする今は、大本ともいえる学芸大学の「マッターホーン」に親しむようになりました。
「ここでしか買えない」が魅力
「マッターホーン」は1952年、東急東横線「学芸大学」駅の西口のすぐ近くに創業しました。お店は創業時から、ここ1店舗です。
※豊橋の「マッターホーン」は、学芸大学の同店で腕を磨いた職人・河合秀矩さんが創業した洋菓子店。支店ではありませんが同名で、両店は良い関係を築いています。
お祖父様が創業した店を継ぎ、3代目の社長となったのは金子亮一さん。
金子さんによると「何度も催事などへの出店をお願いされてきましたが、お受けしていないんです。お店と直結した工房で作ったお菓子を、なるべく新鮮なうちに販売したいのと、ここでしか買えない価値を感じていただきたいからです」。
お店に入ると、大きなショーケースが出迎えてくれます。おいしそうなケーキやクッキー、バウムクーヘンやチョコレートがぎっしり! 初めての方は、品数に驚くことでしょう。
お店は毎日、ここにしかないお菓子を求める大勢のお客さんで賑わっています。
※バウムクーヘンは、店頭で販売直後にすぐ売り切れる人気商品。注文した場合も、お届けにかなり時間がかかる状況が続いています。
ファンの心を掴む、鈴木信太郎画伯の絵画やデザイン
お店の奥には、喫茶室があります。白いレースのカーテンとシャンデリア。ゆっくり、お菓子で憩える空間です。
喫茶室の壁を彩るのは、鈴木信太郎画伯の絵画。
かつてマッターホーンのお客様だった鈴木画伯は、先代の社長と親交が深かったことから、ラッピングペーパーなどのデザインを引き受けています。お店では、鈴木画伯の絵画やデザインがたくさん見つかります。