【食べぺディア】2021年上半期トレンドスイーツNo.1『マリトッツォ』

当たり前のように食してきたけれど詳しくは知らない定番食材や料理、流行っているのは知っているけれど実はまだ食べたことがないスイーツなど、食の世界は未知の情報で溢れている。そんなときは「食べぺディア」を読んで情報アップデート! 行きたいお店も保存しちゃおう。

イタリア生まれ、日本で大ブレイクを果たした「マリトッツォ」

「ア・レガ」の「マリトッツォ ・コン・パンナ」/撮影:佐藤潮

2021年上半期、ぶっちぎりのトレンドとなったスイーツと言えば「マリトッツォ」。2020年11月に「カルディコーヒーファーム」が冷凍販売を開始、2021年春には「DEAN & DELUCA」に新登場し、スイーツファンの注目の的に。その後あれよあれよという間に日本各地でカフェを中心に話題を集め、2021年の夏を迎える頃には、コンビニやスーパーでも手軽に購入できるほどポピュラーな存在になった。

日本スイーツ界に彗星の如く現れた感のあるマリトッツォだが、発祥の地・イタリアでの起源は古く、ローマ帝国時代にまで遡ることができるとも言われる。中世の頃には、動物性油脂の代わりにオリーブ油を用いた生地にレーズンを加えた質素なものだったが、長い時を経て1900年代後半に入ると、生クリームをたっぷりと挟んだものが登場するように。そこからはご存じの通り、フルーツを加えたものや生地に工夫を凝らしたものが登場するなど、バリエーション豊富になってどんどんパワーアップしている。

元祖と進化系、食べたいのはどっちのマリトッツォ?

【元祖】2014年から販売スタート! 大阪の洋菓子店「トルクーヘン」

C_Manabe
出典:C_Manabeさん

連載「スイーツ探訪」でお馴染みのお菓子の歴史研究家・猫井登さん曰く、2014年に日本で最初にマリトッツォを販売し人気商品になったお店が、大阪・京橋の洋菓子店「トルクーヘン」。こちらのマリトッツォは、たっぷり挟んだ甘さ控えめの北海道産純生クリームと、日本人の好みに合わせて本場イタリアの生地よりもふわふわの食感にアレンジしたブリオッシュの相性の良さが人気の理由のひとつ。ちなみにマリトッツォは通販でも購入可能だが、超人気商品につき、2022年5月以降お届けの予約商品となっている(2021年7月時点)。

【進化系】静岡の名物弁当屋が仕掛ける新感覚すぎるマリトッツォ「しずおか弁当 両替町店」

写真左から「チョコプリンアラモードッツォ」「プリンアラモードッツォ」 写真:しずおか弁当「しず弁製菓部」

目を見張るビジュアルの進化系マリトッツォを生み出したのは、1日1,000個売れる静岡のソウルフード「あみ焼き弁当」の老舗として地元民から愛され続けるお弁当屋さん! コロナ禍で落ち込む世の中をお弁当以外でも元気づけたいとの思いから、店内にスイーツ&ベーカリーブランド「しず弁製菓部」をオープン。オリジナルスイーツとして登場したのが、かためのプリン+生クリーム+フルーツを挟んだ「プリンアラモードッツォ」と、チョコレートプリンとチョコクリームを挟んだ「チョコプリンアラモードッツォ」。レトロ可愛いビジュアルも相まって、話題性抜群の新感覚マリトッツォの登場だ。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※新型コロナウイルス感染拡大を受けて、一部地域で飲食店に営業自粛・時間短縮要請がでています。各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いします。

※本記事は取材日(2021年7月19日)時点の情報をもとに作成しています。

文:食べログマガジン編集部