【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#13】「タイ屋台居酒屋 ダオタイ 阿佐ヶ谷本店」
夜遅い時間帯の営業自粛要請に加えてお酒までお店で飲めなくなってしまっている東京。夜営業がメインだったお店はどこも悲鳴をあげています。協力金が出ると言っても何カ月先になるかわからない状況で、休んでいても消えていく固定費を稼ぐためにほかでアルバイトせざるを得なくなったという話も聞きます。そんな中、営業形態を変えたり営業時間を変えたりと工夫しているお店も少なくありません。今回ご紹介する「タイ屋台居酒屋 ダオタイ 阿佐ヶ谷本店」も何とか生き残るためにと工夫を重ねています。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/6F7ACF82-3EB0-4E85-8E7A-25B34EF18611-12300-00000549BA9DFBE0.jpg)
ダオタイといえばタイ料理マニアなら誰もが知っていると言っても過言ではない名店。かつて渋谷にあったダオタイは、当時食べログのタイ料理ランキングで全国1位となる程に人気でした(現在は業務委託という形で「東京タイ料理」という名前に変わっています)。各地にダオタイはじめ、店舗名はダオタイではなくてもダオタイの監修による系列店も数多くあったのですが、コロナ禍で閉店してしまった店舗もあり、ダオタイファンとしては寂しい思いをしているので、阿佐ヶ谷の本店に行ってきました。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/7B4DFD66-909D-4CBE-9D77-3CCC5AEF44DC-12300-00000549BACD9A88.jpg)
阿佐ヶ谷本店は基本タイ料理でお酒を飲むスタイルのお店。緊急事態宣言中は営業時間を16:00~20:00(ラストオーダー19:15)に変え、土日祝はランチ営業も行い、当然お酒も出さずに頑張っています。お酒が無くてもおいしいダオタイの料理。こんな時期だからこそファンとしては食べずにはいられません。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/37ED5CE1-E479-451F-BAFF-03250AAF012E-12300-00000549BA469D81.jpg)
「ゲーンキョー(グリーンカレー)」はレギュラーサイズで780円。スモールサイズ(540円)もあるのがうれしいです。ご飯は別なのでレギュラーサイズのゲーンキョーに中サイズのご飯(250円)を合わせていただきました。
グリーンカレーってどこで食べても同じだと思っている方にこそ食べてほしいおいしさ。ほかとは確実に違うんです。程よいココナッツの甘味の後から追いかけてくる青唐辛子の辛さと、それだけではない多層的な心地よい辛さを感じます。ここのゲーンキョー、ご飯が進みまくるんですよね。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/EAF7C940-3743-4BB0-B2DB-831F676EEB40-12300-00000549BA1B62E6.jpg)
本店のシェフはチェンマイ系ということで、ならばチェンマイ名物の「カオソイ」980円もいただきましょう。カオソイとはわかりやすく言うならココナッツカレーラーメン。茹で麺と揚げ麺を一緒に盛り付けて、それぞれココナッツカレースープと共に食べる料理です。
こちらのカオソイ、揚げ麺は通常の中華麺ですが、茹で麺が太めのライスヌードルなんです。そしてそれが実に合う! 本格的なタイ料理店でカオソイを食べると、麺が茹ですぎだったりすることも少なくありません。僕はタイ現地でもカオソイを食べ歩いたことがあるのですが、麺の茹で具合の感覚が日本人とは違うんですよね。しかしダオタイの社長は日本人。だからこその良い意味での日本ローカライズがなされているのです。もちもち麺に絡むココナッツカレー。たまりません。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/A244ED94-85ED-47C7-A496-1780EDA782ED-12300-00000549BA6E7C01.jpg)
そしてダオタイと言えば肉のグリルも隠れた名物のひとつ。「ガイヤーン」740円と「コームーヤーン」860円を食べ比べてみました。どちらもタイ料理店ではポピュラーなメニューですが、ダオタイのヤーンはタレが抜群においしいんですよ。ほかのお店のタレよりも奥深くほのかなスパイス感もあり、肉のおいしさが引き立つのです。ジューシーな鶏肉のガイヤーン。食感が楽しい豚トロのコームーヤーン。お酒があれば飲みたいところですが、ご飯と一緒に食べてもおいしいですよ。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/1966490C-99EC-41BB-B0B7-A4BD680876DB-12300-00000549BB42ECCD.jpg)
やっぱりほかとは頭一つ抜きんでたクオリティのタイ料理店です。それでいてお値段もお手頃なのが素晴らしいところ。「渋谷のお店は閉店したりリニューアルしたりと、ダオタイでは無くなってしまったんですね」と社長に聞いてみると「そうなんですが、実はデリバリーのフランチャイズでお店を増やしているんですよ。都内のみならず地方にも展開していて、タイ料理があまり無い地域を狙って出店中です」とうれしい話も聞けました。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/6646ACCE-EF66-4552-AF03-2FA97F6A0FB1-12300-00000549BB21B9C0.jpg)
阿佐ヶ谷本店は現在テイクアウトにも力を入れており、基本的に全品テイクアウト可能とのこと。ダオタイのような人気店、有名店でも打撃を受けているコロナ禍。しかし、工夫や新展開など常に前を向いて進んでいるからこそ、人気店であり続けていられるのだろうなと思いました。
![](https://magazine.tabelog.com/uploads/2021/05/F1A9F2AC-76A9-4519-8AE2-8961D11A4A44-12300-00000549BAFDB8AB.jpg)
阿佐ヶ谷のみならず、あなたの町でもダオタイの料理を食べることができるかもしれません。見かけたら是非食べてみてください。ほかとは一味も二味も違う絶品タイ料理をいただけることでしょう。
※価格はすべて税込