〈食べログNo.1には理由がある!〉回転寿司編

食べログのジャンル別ランキング〈回転寿司〉において、1位(2021/2/28付ランキング)に輝いた「あじわい回転寿司 禅 (ぜん ZEN)」。決してアクセスがいいとは言えない立地ながら全国にファンを持つ、“ニッチな”人気の理由に迫るべく、回転寿司評論家で自身も禅ファンの一人でもある米川伸生さんとともに小田原へ。お酒と食のマリアージュを楽しみながら解説していただくことに。

教えてくれる人

米川伸生(よねかわ・のぶお)

幼少時から回転寿司の魅力にとりつかれ、全国各地の回転寿司を巡り続けるのがライフワークに。放送作家・ライターを経て、1999年より回転寿司評論家としての活動をスタート。2007年にはTVチャンピオン2「回転寿司通選手権」にて優勝。現在はメディア出演を通じて回転寿司の魅力を伝えているほか、回転寿司店のコンサルティングも行っている。著書に『回転寿司の経営学』(東洋経済新報社)など。

米川さんが考える、「あじわい回転寿司 禅」が支持されるワケ

「寿司以外のメニューを揃える回転寿司店は、今ではあちこちで見かけますが、その先駆けは間違いなくこの店。しかも、サイドメニューというレベルではなく、どれもかなり本格的です。二十数年前にこんなスタイルのお店があったということが、とにかくすごい」と熱っぽく語る米川さん。おそらく最大の特長であり、人気の秘密であろう、“禅ならではのスタイル”とはどんなものなのか、詳しく聞いていきたい。

1. 本格ビストロメニューと寿司、国境を越えた融合
2. バーにも引けを取らない豊富なアルコールラインアップ
3. 過ごす時間に価値を生み出すコミュニケーション力

見慣れた寿司ネタの木札の横に、多彩なビストロメニューがびっしり書き込まれた黒板を発見!

店内に入ると、中央にベルトコンベアがついたカウンター席があり、パッと見は普通の回転寿司店。しかし、少し視線をあげるとすぐに違いに気づく。黒板に並ぶ手書きのメニューには、「生ハム」「レバーパテ」「アヒージョ」など、寿司とは全くジャンルの異なるビストロなどのメニューもズラリ。そう、この店最大の特徴は、新鮮なネタの寿司に加え、本格フレンチなども楽しめること。まさにこれが、他にはない“禅ならでは”のスタイル。「他の回転寿司では絶対に食べられないメニューばかり。だからこそ、遠方からでもわざわざ足を運びたくなるんです」と米川さん。