おいしさに笑みがこぼれる“冷製カッペリーニ”
料理は20,000円のおまかせコースのみで、前菜3~4品、魚料理、肉料理、パスタ、デザートを楽しめる。
この日の前菜は、高知産のフルーツトマトを使った冷製カッペリーニ。ご存じの方も多いだろうが、「フルーツトマトの冷製カッペリーニ」は山田さんが考案したもの。今では色々な店で提供されているが、そもそも茹でたパスタを冷水で締めて提供する店はイタリアではほとんど見ない。山田さんは当時、甘みの強い高知産フルーツトマトのおいしさをどうしたらいかせるかを考え抜き、パスタを冷やしてみようと思いついたのだ。
この日のカッペリーニは、フルーツトマトに洋ナシを合わせていた。
「フルーツトマトは冬から春にかけて、どんどん甘みが増していきます。今日のトマトはまだ酸味が強いので、新潟産の洋ナシ“ル・レクチェ”を合わせました」と山田さん。
フルーツトマトの甘みと爽やかな酸味、そして洋ナシのとろけるような甘さが絡み合う。口にすると、そのおいしさに思わず笑みがこぼれてしまうほどだ。濃厚なテイストだが、味つけはオリーブオイルと塩のみ。素材のよさを極限まで引き出した逸品である。