和の技法を巧みに取り入れた、山田さんの魚料理

「本日の魚料理」は、九州産のサワラに細切りにしたクワイをまとわせて揚げたもの。

魚料理は、山田さんの料理に対する姿勢を感じられる一品である。この日に供されたのは、九州産のサワラにクワイの衣をまとわせたひと皿だ。

「日本のイタリアンは、魚料理のバリエーションが少ないと言われることがあります。しかし島国である日本は、寒流と暖流がぶつかり合う恵まれた海域にあり魚介類が豊富な国。日本料理、中国料理、フレンチのテクニックもどんどん取り入れながら、新しい魚料理も生み出していきたいと考えています」と山田さん。

白身魚に細切りにしたクワイをまとわせて揚げる料理は、日本料理の蓑揚げに通じるものがある。そこにサワークリームとキャビアを合わせることで、イタリア料理として完成させている。シンプルな一品も、山田さんの手にかかると瞬く間にイタリアンとして昇華されていく。

白ワイングラス1,800円~、赤ワイングラス3,000円~、ボトルワイン8,000円~。ペアリングは15,000円~。

上質な料理に合わせた、ワインのセレクションも楽しみのひとつ。イタリアワインはもちろん、フランスのブルゴーニュや日本ワインも揃えている。コースに合わせたペアリングも用意されており、ワインリストには載っていない品が供されることもあるとか。

例えば「フルーツトマトの冷製カッペリーニ」には、きれいな酸味のある北海道の「NIKI Hillsワイナリー」で造られた白ワインがよく合うそうだ。