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〈2020 食通が惚れた店〉
新型コロナウイルスの流行により、飲食店にとっては大きな危機を迎えた2020年。でも、外食シーンの火は消えない！ こんなときこそ、おいしいものを食べて元気になり、飲食店を応援したいものです。
そこで、グルメ情報を熟知した有識者にアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめお取り寄せ」をうかがいました。
今回は、月刊誌「LEON」のウェブマガジン「LEON.JP」などで活躍中のフード＆ライフスタイルジャーナリスト、秋山 都さんにお答えいただきました。
教えてくれる人
秋山 都
フード＆ライフスタイルジャーナリスト。元「東京カレンダー」編集長。「LEON.JP」食いしん坊担当。好物は寿司、そば、ステーキ、とんかつ、焼き鳥、インド料理、ワイン、日本酒、ハイボール、レモンサワー。谷中・根津・千駄木に特化した地域メディア「rojiroji magazine」も年に数回ほそぼそと刊行中。
今年のベストレストラン
Q. 2020年、最も印象に残った飲食店を教えてください
A. 「地蔵鮓」です
「何が食べたい？ なんでもいいよ」と言われたら、「おすし！」と答える私ですが、おすしならなんでもいいというわけではありません。そして高級店だからすべてが気に入るというわけでもありません。
「地蔵鮓」は木・金・土曜のみオープン、カウンターはわずか6席の1回転という少々ハードルの高いお店ですが、おすしに真摯に取り組むご主人の姿を目の当たりにできたら、そのハードルなど何のその。
ご飯の塩梅や、お魚の選別、塩・酢・昆布での〆具合など、妥協のない仕事を徹底することのすばらしさを私に教えてくれるお店です。
アンダー2,000円のお手軽グルメ
Q. 今年食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください
A. 「中華蕎麦にし乃」の「山椒そば」（税込850円）です
雑味のない、透き通ったスープに、粉の風味をしっかり感じさせる麺……私にとってすべてが完璧なラーメンです。
特筆すべきは「替え玉」の楽しさ。まずはそのまま麺だけを味わい、次にそこに酢を垂らしてすすり、さらに麺を少しだけスープに浸して食べ、最後にはスープにドボン……と幾重にも訪れるセンセーションに箸が（もうお腹いっぱいなのに）止まりません。お腹をすかせて行くべし。
