再開発にともない、有名ITベンチャー企業によるオフィス移転の動きも活発に見られ、しばらくこの地を離れていた大人たちから再びの注目を集める街・渋谷。だけど、いざ来てみたら食事処に迷ってしまうというケースもしばしば。そんな、“シブヤお久しぶり組”の迷える大人たちのため、「食べログ グルメ著名人」で渋谷区観光大使を務める小宮山雄飛さんに渋谷の新旧グルメスポットを教えてもらおう! というこの連載。

 

[旧]編に続く[新]編では、「渋谷ストリーム」に店舗を構える「XIRINGUITO Escribà(チリンギート エスクリバ)」 をご案内します。

【大人の渋谷メシ・[新]編】第3回「XIRINGUITO Escribà」

大人でも、ついつい童心に帰ってしまう、アトラクション性の高い料理ってありますよね。“二度漬け禁止”の串カツ屋さんとか、鉄板から直接ヘラで食べるお好み焼き屋さんとか、「ストップ」と言うまで肉を切って出してくれるシュラスコ屋さんとか。おいしさとは別に、なんだかワクワクしてしまうエンタメ性のある料理。こちらのお店のパエリアもまさにそんな一品。

 

パエリアを食べるのに渡されるのは木製の使い捨てスプーン。一瞬「え、ちゃんとしたレストランなのに、使い捨てスプーンなの??」とびっくりしてしまいますが、これはパエリアを鉄板から直接、もんじゃ焼きのように自分でこそげって食べるための、あえての木製のスプーンなのです。大人が、仲良くみんなでホジホジと大きな鉄板からパエリアをすくって、一口ずつ食べるのは、それ自体がアトラクションのようでめちゃ楽しい!

「イカスミのフィデウア」Mサイズ3,520円/Lサイズ7,480円

数種類あるパエリアの中でも、味わい深いイカスミのパエリアが僕のお気に入りですが、ここでさらなる選択が。お米で作るのがパエリアですが、お米の代わりショートパスタを使ったものが「フィデウア」。

好きなパエリアから選べるランチコースも3,080円からあり、お得に楽しめる!

これがまた食べたことのない食感で、口の中をくすぐるようでおいし楽しい。ひとつの鍋を一緒につっつけば、互いの距離もぐっと縮まるので、デートにもおすすめ。

 

渋谷では「同じ釜の飯を食った仲」ではなく「同じ鉄板のフィデウアを食った仲」が友情の証になる日も近い!?

 

※価格はすべて税込

 

 

文:小宮山雄飛

撮影:佐藤潮