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フードライターの森脇慶子さんが、オープン間もない新店から「いま訪れるべき良店」を厳選。トレンドに流されない確かな審美眼で、グルメならチェックしておくべき注目店をまとめて紹介します。
3、4月オープンの注目の新店
1. 黎明(東京・人形町)

ここ数年来、根強く続く焼鳥ブーム。その勢いたるや衰えるどころか、昨今では、新旧が入り交じりますます盛ん。今年になっても新店ラッシュが相次いでいます。そんな中、4月1日人形町に産声を上げたのが「黎明」です。ご主人は、焼鳥とイタリアンで焼鳥ラバーの意表を突いた森下「BLESS」の藤本洋平氏。新店はカウンター11席のみと、以前に比べてこぢんまりとしたしつらえながら、それだけに焼き場にも近く臨場感もたっぷりです。

おまかせのコースは、まるでネギトロのような鶏のタルタルの握りからスタート。焼鳥に和食を織りこんだ独自のスタイルで他店との差別化を図っているとか。串7〜8本に鴨焼き、一品料理数品と食事が出るコースは13,000円。当節の焼鳥店としては、比較的手頃といえそうです。ちなみに、鶏は鹿児島のさつま輝鶏と岩手の純和鶏の2種を、前者は叩きや握りなどの生食用に、後者は焼き仕様にと使いわけているそうです。
黎明
[東京] 人形町駅 120m / 焼き鳥、鳥料理
3.07 14人
¥15,000~¥19,999
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月曜日、日曜日
東京都中央区日本橋人形町2-7-13 レイフォリア人形町 2F
2. 伊勢廣 赤坂山王店(東京・溜池山王)

創業大正10年。100年余りの歴史を持つ焼鳥専門店の嚆矢「伊勢廣」も、この4月1日、溜池山王に「伊勢廣赤坂山王店」をオープンしました。「伊勢廣」といえば、焼鳥をお好みで食べるのが定石だった昭和の時代からコースオンリーを貫いてきた老舗。いわば、現在のスタイルの原点と言ってもいいかもしれません。新店も伝統のスタイルを継承。長めに飼育した雌鶏を、毎朝、新鮮な状態で仕入れています。

個人的なおすすめは、同店では“団子“と呼ばれるつくね。肉感たっぷりの粗挽きに麻の実が入り、ジューシー感あふれるおいしさです。12品がつくフルコース10,000円を合わせ、コースは3種類。ランチには焼鳥丼1,800円〜と定食、軽めのコースの用意もあります。
伊勢廣 赤坂山王店
[東京] 溜池山王駅 350m / 焼き鳥
3.04 15人
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¥1,000~¥1,999
日曜日、祝日
東京都港区赤坂2-17-22 赤坂トラストタワー 2F
3. ボッテゴン(東京・虎ノ門ヒルズ)

鶏だけでなく、思いっきり肉を食べたい!という肉ラバーにおすすめの一軒がオープンしました。場所は虎ノ門横丁。4月8日、あの「エレゾゲート」の跡地でスタートしたのは、名古屋の人気イタリアン「ボッテゴン」の姉妹店。メニューは、ほぼ「サカエヤ」の肉尽くし。“走る豚の生ハム”をはじめ、“佐助豚のジンジャーステーキ”や“近江牛アレニエのカツレツ”等々、サカエヤミートのオンパレード。

中でも圧巻は、岐阜のゴーバルポークを使った「骨付きコトレッタアッラミラネーゼ」。いわば、イタリア風骨付きとんかつですが、厚さ3cm余りにカットした骨付きロース(約350g!)は本能に直撃する旨さ!ご主人山口太郎氏セレクトのイタリアワインとのマリアージュも楽しみ。もちろん「サカエヤ」の真骨頂、牛肉も充実。新たに用意した熟成庫には、経産牛からジビーフまで豊富に揃い、お好みの肉(200g〜)を選ぶことができるのもうれしい限りです。
ボッテゴン
[東京] 虎ノ門ヒルズ駅 250m / イタリアン、ステーキ、パスタ
3.04 6人
¥8,000~¥9,999
¥3,000~¥3,999
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東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 3F
4. KONEXIOA(東京・目黒)

同じく「サカエヤ」の肉を味わえるのが、4月3日、目黒に誕生したスペイン料理店「KONEXIOA(コネクショア)」です。閑静な住宅街の中に佇む一軒家というシチュエーションも素晴らしいです。シェフに就任したのは、新橋「Txiki Plaka」でその名を馳せた八谷玲美(レミ)さん。ここでは、魚やサカエヤの肉を楽しませてくれます。また、多彩なピンチョスやパエリアも、八谷シェフの得意とするところ。

コースの他、アラカルトもあり、2階の個室で薪焼きメインのコースを満喫するもよし、カウンターでピンチョスとシェリーをサクッと楽しむもよし。その日の気分に合わせて使いこなせる期待の一軒です。
KONEXIOA
[東京] 目黒駅 570m / スペイン料理
3.06 16人
¥8,000~¥9,999
¥3,000~¥3,999
月曜日、日曜日
東京都目黒区下目黒2-23-3
5. 米好日(東京・広尾)

「お店に食べに行きたいけれど、18時の一斉スタートにはなかなか行けない」。そんなゲストのお医者様の一言がきっかけでおにぎり屋を始めたのは、西麻布の割烹「西麻布野口」のご主人、野口正太朗さん。「外食はおろか、日々の食事もろくに取る暇もないほど忙しい医療従事者の方たちや子育て真っ盛りの親御さんなど人々のために働く多くの人たちを食で応援したい」との思いから、この4月11日、西麻布の交差点近くに、ここ「米好日(こめこうじつ)」を立ちあげました。
米は、本店と同じ栃木県川場村の雪ほたかを使用。具には、本店でもご飯のお供に出している“牛の時雨煮”や“ちりめん山椒”、そして炭火で焼いた塩鮭等々、随所に割烹店ならではの拘りが感じられます。おにぎりは、“糸島の塩おむすび”250円から筍と桜海老の炊きこみご飯のおにぎり500円(こちらは季節限定)まで常時7種類ほど。おにぎり単品の他、おにぎり2種に出汁巻、焼魚、唐揚げや小鉢のついた定食セットやお弁当もあり、イートイン(店内飲食の場合は白味噌のお味噌汁付き)もOK。割烹の味を手軽に楽しめる期待の一軒です。※営業は昼のみ、個室あり
6. 川勢(東京・西荻窪)

荻窪駅前の再開発計画に伴い、今年の1月、立ち退きを余儀なくされた鰻の銘店「川勢」。創業40年になるこの老舗が今年の3月6日、待望の復活。お隣の西荻窪駅の近くにリニューアルオープンしました。以前に比べてグッと広くなった新店舗は、ゆったりとして気取りのない雰囲気。早くも荻窪時代からの常連客で賑わっています。
ひれ焼き、肝焼き、ばら焼き(各300円〜)などなど人気の串料理やうな丼のラインアップも変わることなく、ゲストの期待に応えています。台湾産とはいえ、炭火で香ばしく焼きあげた鰻は肉厚でふっくら。焼きたての鰻がのった“うな丼”が2,000円でいただけると聞けば、人気の理由もわかろうというもの。“上うな丼”はボリュームアップして2,700円。また、ひつまぶし風に刻んだ鰻をご飯と和えた“まぶし丼”(夜のみ)1,900円もあり、こちらはお土産にもおすすめです。
7. 丸福(東京・荻窪)

荻窪駅前の再開発で立ち退いたのは、昭和26年創業のラーメン店「丸福」も同様。かつては「春木屋」「丸信」と並ぶ荻窪ラーメン御三家として当時の荻窪ラーメン文化を築いたレジェンドです。この「丸福」も、3月25日、同じ荻窪内で営業を再開しました。◯に福が書かれた黄色いファサード、カウンターのみのこぢんまりとした空間等々、趣は以前のまま。醤油味の優しいラーメンは古き良き昭和の味を忍ばせます。





















