濃厚な味わいの北インド、さらっとスパイシーな南インド。では、西インド料理の特徴は?
インド料理は主に北インド料理と南インド料理に分けて語られることが多いです。インドは広大な国ですから、北と南では北海道と沖縄以上に距離があり、北海道料理と沖縄料理以上の差があっても何も不思議はありません。濃厚なカレーをチャパティやナンなどパン的なもので食べることが多い北インドに対して、南はサラっとしたカレーを何種類か混ぜ合わせながらご飯で食べるのが基本となっていて、かなりイメージが違います。
そもそも、西インドとはどんな地域?
州の名前で言えばデリーと並ぶインド最大の都市ムンバイを擁するマハラシュトラ、歴史的な建物が残り観光地として知られるラジャスタン、インド国内で最も工業生産が盛んなグジャラート、そしてビーチとレイブで有名なゴアの4つの州が西インド地方と呼ばれます。ただし南北で分ける場合はゴアは南インドと呼ばれることもありますし、その他の3つの州は北インドと呼ばれることもあります。そのあたりを踏まえて、この記事を読んでいただければと思います。
南インド料理のお店は今年に入って東京都内では著しく増えており、第2次南インド料理ブームと呼ばれることもありますが、その中で「西インド料理」を掲げるお店も2店舗オープンし、新たな流れを見せています。今回は北でもなく南でもない西インド料理とはどういうものか、そしてそれが食べられるお店の中でおすすめはどこなのかをまとめてご紹介します。
西インドの家庭料理が色々と味わえてインドの勉強もできる「カフェと印度家庭料理 レカ 葛西本店」
西インドという言葉をいち早く掲げ、インド人居住者の多い東京・西葛西で人気店となった「レカ」。葛西に移転してからもおいしさは衰えを見せずマニアックな料理のバリエーションはさらに増えて、近隣のインド人居住者とマニアを喜ばせています。
とりあえずの一皿なら、カレーもビリヤニもインドスイーツも一緒になった「ベリースペシャルセット」。マニアックに攻めるなら「ミサルパウ」(スナックがけ豆カレーをパンで食べるセット)や「サプダナキチュデ」(タピオカのココナッツスパイス炒め)と、好みに応じて選ぶのが楽しいです。
家庭料理というだけあってどれも毎日食べても飽きのこない素朴なおいしさ。オーナーのヨギさんは西インドのマハラシュトラ州出身で江戸川区議会議員も務める才人。メニューの他にインドの文化について書かれたものもあり、インドの勉強をするのにも良いお店です。