【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#148】「FukuLan」
2023年は南インド料理のお店が数多くオープンしました。コロナ禍により自宅でスパイスカレーを作る方が増え、レシピなどを見ていくうちに、スパイスカレーに影響を与えた南インド料理などの現地料理に興味を持った人たちが食べに行っているということもあり、まだまだ南インド料理店は増えていきそうです。一方でスリランカ料理店はそれほど増えていない印象。大阪スパイスカレーの歴史をひもとくとスリランカ料理の影響も甚大ですから、2024年にはスリランカ料理のお店が増えると良いなという期待を込めて、今年1回目の「今週のカレーとスパイス」は、昨年末にオープンしたばかりの「FukuLan」をご紹介しましょう。
こちらはスリランカ人と日本人のご夫婦が営むお店。昼はカレーライスやコットゥ(ロティやカレーを炒め合わせたスリランカ料理)、夜はそれに加えて居酒屋料理的なものも味わえる酒場へと変身します。
まずは「スパイスカモ」600円から。トゥナパハ(スリランカのミックススパイス)やチリなどであえた鴨肉を焼き、細かく刻んだネギをのせた、見るからにお酒のおつまみ。
スペシャルブレンドのトゥナパハの香りと鴨肉の脂のうまみが好相性。適度な弾力があり、噛めば噛むほど口内においしさが広がって染み渡ります。
「ワイフぎょうざ」420円は文字通り奥様作の餃子。餃子の皮の代わりに油揚げを使用しており、中身はぎっしりと餃子のあんが入っています。
程よい味付けがなされているので醤油をつけずともおいしく食べることができました。
〆のカレーはミニサイズがあるのがとてもうれしいです。「日替わりカレー ミニ」600円の中から、ポークカレーをオーダー。
こちらはミニサイズながら優しい味わいのパリップ(スリランカの豆カレー)とスモーキーなポークカレーで、オーセンティックなスリランカ料理の味。もちろんフルサイズも選べますが、色々とつまんでから〆のミニという流れがおすすめです。
お酒もスリランカビールをメインに定番のお酒が各種、ソフトドリンクにも「ジンジャービア」350円など面白いものがあり、お酒が飲めない方でも楽しめます。
本格的すぎる現地料理のお店はハードルが高いと感じる方もいるでしょうが、こちらのお店は親しみやすい雰囲気であり日本語も通じるので、マニアにも初心者にも安心のお店と言えるでしょう。
このようなお店がもっと増えていくと、マニア以外の層のカレーへの理解度も深まっていき、日本のカレー文化がより成熟していくのではないかと思うのです。
※価格はすべて税込