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ここ最近「花椒」に注目が集まるなど、本格四川料理がブーム。そこで今改めて味わいたいのが、王道四川料理・麻婆豆腐です。
一口食べれば辛味としびれ、そして旨味が口いっぱいに広がる麻婆豆腐。家庭料理としても身近な存在ではありますが、本格四川料理のお店で出てくるものはまた格別の味わいがあります。そんな奥深さを持つ麻婆豆腐の魅力を、四川料理の魅力を日本で広める活動をしている団体「麻辣連盟」の総裁・中川正道さんに語っていただきました!
Q.麻婆豆腐の魅力はなんでしょう?
麻婆豆腐の魅力は、辛さとしびれが一緒に味わえること! 辛さは豆板醬、一味唐辛子、ラー油で作り、しびれは花椒を細かくした花椒粉から。そして、辛さとしびれに加えてにんにく、豆鼓などがさらにプラスされるため、独特の香りが生まれ食欲を刺激します。
Q.麻婆豆腐のおいしい食べ方を教えてください!
麻婆豆腐は単品で食べる料理ではありません。四川では必ず ON THE ライス。もともと行商人が往来する場所で売っていた、エネルギーチャージできるような労働者向けの料理。ガンガンご飯と一緒に食べてください。
「オン・ザ・ライス」で食べよう! 出典:Don葉桜さん
Q.どんなときに食べますか?
麻婆豆腐は高級料理ではなく、家庭料理。それも労働者向けのガッツリ系。ビールをたくさん飲み、お腹いっぱい食べたいときにおすすめです。例えば、よだれ鶏、回鍋肉など四川料理の定番と一緒に辛さにしびれるのがおいしいですね。
Q.「麻婆豆腐好き」あるある話は?
四川料理全般に言えることですが、白いシャツを着て、四川料理を食べているとラー油が飛び散り、いつの間にかラー油染みができてしまいます。なので、四川料理を食べるときは汚れてもいい服装で食べましょう!
中川さん推薦「究極の麻婆豆腐が味わえるお店」3選
陳麻婆豆腐(赤坂)
麻婆豆腐発祥の店である「陳麻婆豆腐」の日本支店。シェフは四川省本店から派遣されてくるので、本格派です。四川で食べるそのままの伝統的な麻婆豆腐が食べられます。
写真/お店から
赤坂 四川飯店(赤坂)
日本に麻婆豆腐を広めた陳建民さんが作った老舗店。3代目は建太郎さんとなり、シンガポールに開いた支店も大人気に。麻婆豆腐好きなら、必ず押さえておきたい一店。
日本で麻婆豆腐がポピュラーなのも、この一皿があってこそ 写真/お店から
陳家私菜(渋谷)
「激辛グランプリ」4年連続優勝、「チャイナフェスグランプリ」優勝2回、「四川フェス」売上最高など、敵なしのお店。20年の研究の結晶だという『頂天石焼麻婆豆腐』は、進化系麻婆豆腐の中では一番だと思っています!
名物の「頂天石焼麻婆豆腐」は商標登録 写真/お店から
プロフィール
中川正道
時色株式会社代表兼デザイナー。四川省成都に留学中、四川料理のおいしさに目覚め、四川中を食べ歩く。その後、四川省公認の四川料理の専門家となり、累計10万人を動員した四川フェスを開催。四川料理を愛する仲間が集まる「麻辣連盟」の総裁を務める。
取材・文/川口有紀