今日から使えるギョーザプランニング

餃子の魅力にとりつかれ、気づいたら547日(5月25日現在)餃子を毎日欠かさず食べています。

この記事では、そんな私の日常の“ギョーザプランニング”をお届けすることで、「今日このギョーザ食べに行こうかな!」と思っていただくために書く、全編妄想の記事です。

Vol.9 もしも、三代目系の後輩から「先輩、とにかく肉食いたいっす!」と言われたら

のように暑い日が続く新緑の季節、いかがお過ごしでしょうか? とある夕方、夏に向けて新しいプロジェクトの打ち合わせを終わらせると、後輩男子が勢いよく声をかけてきました。「先輩! 景気付けに肉食いたいっす!!」と。いいねえ!と言いたいところですが、この後輩はいわゆる肉食系、今風に言えば三代目系男子でしょうか。焼き肉なんて連れて行ったら牛一頭食べるんじゃないか…… こんな時にもギョーザプランニング! 改めてお伝えしますが、この記事は全編妄想記事です。さあ妄想スタートします!

順序が大切なギョーザプランニング

今回も“ギョーザプランニング”3つのステップで考えていきます。どんなケースであっても「餃子を食べて欲しい人」を考えます。今回は肉食系、三代目系男子。彼が餃子を頬張り満足している顔を思い浮かべます。

三代目系男子って何よ?

 

今回のギョーザプランニングの相手は三代目系男子。一見強面で目力が強くて見つめられるとたじろいでしまうけど、とにかく裏表がなくて真っ直ぐな男らしいヤツ。変にインサイトを探ることなく、彼の「肉が食べたいです!」という言葉を、こちらも真っ直ぐに受け止めてプランニングしていきます。

肉への欲求は餃子で包み込め

そんな彼が「肉が食べたい! 」と言っているのだから、変に勘ぐらず真っ直ぐに肉を味わえる餃子を食べさせてあげたい! こちらも真っ直ぐに、今回のギョーザプレゼンのコンセプトを明確にしていきます。

餃子は肉、野菜、皮が一体となったパーフェクトフード。ただ今回のプランニングの中心はとにかく肉肉肉。餃子としてのバランスはもちろんのこと、「肉を食っている」という感覚を味わって欲しくて、今回は、自信を持ってこのコンセプトを設定しました。

肉食の三代目系男子を唸らせる餃子とは?

三代目系男子に餃子を食べてもらうために選んだお店が、“世田谷 羽根木餃子”さん。京王井の頭線東松原駅から徒歩1分。駅を降りて商店街に差し掛かり見上げると2階に「羽根木餃子」の文字が飛び込んできます。看板のこの文字は全て店主さんの直筆。なんとも達筆!

階段を上り2階の扉を開けると、明るい店内とオシャレなカウンターが迎えてくれます。餃子バルなので、餃子に合わせて数種類のお酒も楽しめるのが嬉しい。

「肉が食いたいのに、なぜこんなお洒落なお店に?」。三代目系男子の戸惑いを吹き飛ばす理由がコチラ! まるでステーキにでもするような豚肩ロースのかたまり肉! この豚肉を餃子にたっぷりと詰め込んで、ガッツリ食べることができるのが羽根木餃子さんの特徴なのです。

「喜んでくれる人の声」から生まれた餃子

羽根木餃子の原点は店主さんがホームパーティで振舞っていた餃子。子供の時から餃子が大好きで、自分で作って友達に食べてもらったりしていた。いつからか友達の間で評判になり「餃子作ってよ」と言われることが増えてきたのだとか。「この餃子売れるんじゃないの? 百貨店に並んでる映像が目に浮かぶよ」なんて、餃子を囲みながらお友達から言われ、はじめは冗談半分に聞いていた店主さんだったが、楽しみにしてくれる人、喜んでくれる人の声がどんどん増えていき、お店にすることを決意。

羽根が付いてる「羽根木餃子」

数種類の粉をブレンドし溶いた水を餃子の周りに注ぎ、パリッと食べ応えのある羽根を付けて約10分間こんがり焼き上げます。「友達に食べてもらっている時から喜んでもらうために羽根付きの餃子を振舞っていました。お店の名前を考えている時に、はじめの店舗の出店先が羽根木であることで、“羽根”繋がりなことと、地名に根ざしているのが気に入ってこの名前にしました」と、焼き上がりを待つ間、この餃子に詰め込まれた思い出と歴史を教えてくれました。

ゴロゴロ肉がたっぷり包まれた餃子

店主さんは子どもの頃から「モチモチ」の餃子が好きで、羽根木餃子の皮にもその思いは込められている。理想の「モチモチ」を求めて自家製の皮に使う粉を探し求め、何種類もの粉を試した結果、北海道の地粉に辿り着き羽根木餃子の「モチモチ」が生み出されている。さらに最近では「美味しく健康に」との店主さんの思いから、皮に全粒粉を加えることでさらに進化している。

お待ちかねの実食! 羽根木餃子の最大の特徴はなんと言っても、大胆なまでにゴロゴロにカットされた豚肉! 通常餃子の餡は挽き肉を使用するが羽根木餃子は豚の肩ロースをゴロッとカットしたものを粗切りにしたキャベツとタマネギと一緒に包み込む。食らい付いた瞬間に溢れだす脂の旨味としっかりとしたお肉の弾力は、他では味わうことのできない一品。生ハムにも使用されるイタリア産の豚肉を使用しており、上品な脂身の旨さと赤身独特の歯ごたえが生まれている。「実はホームパーティーの時に挽き肉が切れてしまって、それでも食べたいと言ってくれる友達のために、豚肩ロースを代用して大きめにカットして包んだのがゴロ肉餃子の原点なんです」と店主さん。

他にも喜ばせ唸らせる餃子たち

ゴロ肉の羽根木餃子を中心として、他にも沢山の餃子メニューが展開されています。その多くがお客様の要望をヒントにもらったメニューなんだとか。「生まれ変わったらパティシエとか憧れますよね。季節ごとだったり、誕生日やイベントごとにお客様を喜ばせることができるから」。店主さんのそんな言葉から、羽根木餃子さんのメニューの豊富さの理由がわかりました。

豚肉の代わりに牛すじ肉がガツンと入った牛すじ餃子は、三代目系男子の肉食欲求も満たしてくれる男性に人気のメニュー。

5月22日から新登場のお好み焼き餃子。紅ショウガがたっぷりと入った餃子の上に、ソースとマヨネーズ、さらにはカツオ節がドッサリ、青海苔を振りかければまるでお好み焼き。羽根木餃子の旨さと相乗効果で人気が出ること間違いなしの一品。イートイン限定で1日10食なのでお早めに。

今回のギョーザプランニング

「原点である世田谷のこの地域で、これからも喜んでくれる人に餃子を包み続けてきたい」。最後に店主さんが語ってくれた言葉に確かな覚悟を感じました。これだけの思いとゴロ肉が詰まった餃子を食いつくしたら三代目系男子も満足してくれたに違いない! 「誰かを誘って餃子に行こうかな! 」と思ってくれた人がいたら、今回のプレゼンは大成功です。僕も早速また食べたくなってきました。