いただけるお料理はこちら!

昼は880円の日替わり定食のみ。夜はずらりと揃うメニューから、食べたいものをお好みで選ぶスタイルだ。日本酒も関西から東北のものまで、豊富に揃っている。

まずは、月曜日に出される焼き魚定食から。脂ののった大ぶりのサーモンのほか、小鉢が2つもついて1,000円以下とは驚きのプライスだ。

「焼き魚定食」880円
 

門上さん

とにかくこのサーモンのうまさに驚きました!

季節の鮮魚の塩焼き。ショーケースやメニューから好みの魚を選んで、焼くか煮付けるかなど調理法も相談できる。「いろんな料理を食べたいでしょう」と、料理の分量も相談可能だ。

「甘鯛の塩焼」2,500円。白甘鯛はうまみが強く、鱗の食感も楽しい。濃厚な、つぶ貝の肝の醤油漬けを添えて
 

門上さん

店主が中央市場の魚屋なので、魚はピカイチ! シンプルにご飯と食べても。

肉料理も充実。メニューには滋賀の名精肉店「サカエヤ」の文字が。今回は、ブラウンスイス牛のモモを鯛のだしでブランシールした後、肉汁を保つよう繊維に沿ってうす切りに。それをフライパンでレアに焼いた。ソースは実山椒、のり、土佐酢、お酒。焼いたアレット(魚の骨)と加茂なすを添えて。

サカエヤから仕入れたブラウンスイス牛。どんな肉がくるかはお任せだそう。「その方がなんでも触れるようになりますよね」
「吉田牧場さんブラウンスイス牛うちモモステーキ 間人のりと実山椒のソース」1,800円
 

門上さん

赤身の実力がわかるステーキですね。

日本酒に合うアテも充実。京都「ビビット」辛口吟醸無濾過生原酒(680円)がおすすめ。ワインっぽい辛口で、苦みや酸味が揃っていて料理に合う。

「じゅん菜とかにの酢物」980円はピスタチオのペーストを加え、油脂分をプラス。「ずいきのくるみ酢和え」900円はシャクシャクした食感が魅力

新店もオープン予定

前田さんは最近「どの料理もうまみが多すぎる」と考えている。だから、いわゆる鰹昆布だしをこれまでのように多用せず、鯛や野菜のだしを使うシーンが増えてきたと話す。料理についての探求は絶えず、常に疑問を持って取り組み、新しいおいしさを生み出しているのだ。

また、新しい店の展開も。日本酒バーを永観堂の近くに7月にオープンする。日本酒は60cc 500円均一で、小皿料理は300円均一で提供する予定。夕方までの営業で、子を持つ親の働き方のロールモデルになれば、と話す。また、おばんざいの定食屋も進行中だ。「思いついたらやってみる、うまくいったらええやん」と笑う明るい前田さん。その心意気が、またこの店を訪れたいと思える一因なのだろう。

毎日店主自らメニューを手書きする。「そのときに新しいアイデアが生まれることも多いですよ」
 

門上さん

ざっくばらんで、本当に街の食堂という感覚を楽しんでほしいです。

※価格は税込です。

撮影:福森公博
文:木佐貫久代