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「The Tabelog Award 2024」 受賞店インタビュー
「おいしいを、讃えよう。」をキャッチコピーに、食べログユーザーによる評価をもとにした独自の年間レストランアワード「The Tabelog Award 2024」。対象期間にきわめて高い評価を獲得したお店がノミネートされ、ユーザーによる投票にて「Gold」「Silver」「Bronze」の各賞、部門賞として「Best New Entry」「Best Regional Restaurants」「Chefs’ Gold」が決定した。
受賞店数は456店舗、その割合は日本の飲食店の中のわずか0.05%ほどという狭き門。そんなトップオブトップの飲食店の料理人たちは今、何を考えているのか?
「Gold」と「Best Regional Restaurants」受賞「柚木元」萩原 貴幸氏
長野県・飯田市にある日本料理店「柚木元」。店主の萩原貴幸氏のご両親から受け継がれたお店で、店名は祖父が庭先で育てていた柚子が由来だそう。祖父がその柚子で料理を作ってくれ「柚子の木が元」ということで、「柚木元」に。
7年前に移転した際も玄関に柚子の木を植え、想いを引き継いだシンボルツリーとして大切にしている。
土地文化を表現できるような料理を
「お客さまが長野の飯田市まで、長い距離をかけて来店していただいてるということは、首都や都市部で出されている料理を求めて来られるわけではない」と萩原氏。せっかく来ていただけたのだから喜んで帰ってもらいたいと、料理やサービスはなるべく「ここの土地文化を表現できた内容」で提供したいと考えているそうだ。
そしてカウンター主体の日本料理店がほとんどの中、柚木元はお客さまそれぞれの喜ばれるポイントに合わせた献立をたてられるよう、すべて個室でおもてなししている。一室ずつ料理内容を変えることで、お客さまに寄り添ったものをご提供できるようにこだわられているのだとか。
季節に合わせた山の恵み
海がない長野県だからこそ、山の恵みを召し上がってほしいという想いを料理に込められているそう。たとえば、熊の肉。長野は狩猟に力を入れていて、熊の肉を使った料理を出すことで、長野に来ていることを実感してほしいという思いが込められている。
信州の郷土料理の「おやき」は、四季で中身を変えて提供している。「おやきの皮は、妻の祖母がおやつとして出していたレシピを、柚木元に合わせて表現した料理です。四季に合わせ、中身を変えて提供しています」
今回の受賞において、萩原氏は「驚いたけれど、とても嬉しいです。それと同時に、地域の生産者の方や、働いて支えてくれているスタッフの方、納品していただいている業者の方、みんなの力があってこういう賞をいただけたと思っているので、みんなにも感謝をしたいです」と語る。
詳しくは動画で
インタビュー動画では萩原氏が、料理に対する思いや、将来の展望などを語る。素晴らしい料理がどのようにできているのか、そのヒントが詰まっている。
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