〈今夜の自腹飯〉

予算内でおいしいものが食べたい!

食材の高騰などで、外食の価格は年々あがっている。一人30,000円以上の寿司やフレンチもどんどん増えているが、毎月行くのは厳しい。デートや仲間の集まりで「おいしいものを食べたいとき」に使える、ハイコスパなお店とは?

田中知之(FPM)
DJ/プロデューサーとして国内外で活躍。FPM名義で8枚のオリジナルアルバムをリリースする他、多数のアーティストの楽曲プロデュース、100曲以上のRemixも手掛け、東京2020オリンピック開閉会式、パラリンピック開会式では音楽監督を務めた。食通としても知られ、DJツアーで培った全国各地を網羅する情報量の多さから、各界著名人からの信頼も厚い。

恵比寿の裏路地にナポリピッツァの名店あり!

モダンだがどことなく和をイメージさせる外観

恵比寿駅西口を出て「恵比寿 箸庵」のある静かな通りに入り、バス通りへと抜けた角にあるスタイリッシュな新店が「Pizza marumo」だ。緑をあしらったエントランスや風になびく白いのれんが和を感じさせ、ピッツェリアとは思えないスタイリッシュな外観も印象的。ここはナポリピッツァの名店出身のピッツァイオーロが手掛ける店とあって、クオリティの高い料理はイタリア人からも信頼が厚い。

 

田中さん

「田中さんがきっと気に入りそうなピザ屋が恵比寿にできたから一緒に行きましょう」と友人に誘われて訪れたのがきっかけです。こちらのピザの私の好きなところは、生地が軽くておいしいこと。評判の良いピザ屋でも1切目はおいしいのですが、生地が重いと食べ疲れしてしまうことがあるのだけど、こちらのは軽くていくらでも食べられる。ちなみに先日発表になった世界のピザ100店のランキングでこちらのお店は10位にランキングされました。

経験豊富な店主による軽やかなピザが評判を呼ぶ

「ピッツァを通して、人の輪ができるような店にできれば。そんな思いから、輪の形を表す “丸” をお店の名前に使いました」という店主の本倉さん。和食出身という、ピッツァイオーロとしては異色の経歴だが、その後ピッツァを志し、イタリア料理や麻布にあるピッツァの名店などで腕を磨いたという。その実力は、2023年に開かれた国際的なアワードで世界10位のピッツァイオーロに認定されるなど、世界的にも認められている。

ごく薄く延ばした生地に丁寧にトッピングをする

ピッツァの生地は、その日の湿度、温度、発酵具合によっても変わるため、毎日の微調整は欠かせないという本倉さん。
「ピッツァの生地は毎日違います。その日の気候によってイーストの配合から、小麦や塩の分量まで微妙に調整しています。さらに生地を低温で24時間以上発酵させることで、軽やかな食感を作り上げます」という。

100年以上の歴史を持つ、日本の老舗かまど屋にオーダーしたというピザ窯