定食王が今日も行く!Vol.36

もはや竜宮城!豪快すぎ「さいとう」の魚介20種類刺身定食

下町で突然の行列!

外国人も並ぶ魚屋の昼飯とは?

 

普段、なかなか来ることがない下町「入谷」の駅前で、毎日行列ができる店がある。鮮魚店「さいとう」が営む「割烹さいとう」だ。店主の斉藤さんは15歳で山形から上京し魚屋で修行し、23歳の時に入谷で行商をはじめ、約30年前の30歳で魚屋を開店。割烹「さいとう」を創業したのは、1995年のことだ。

この日も開店前にもかかわらず、すでに手前の角を曲がるほどの行列だ。この日も列の後ろに並んだカップルは香港から来た観光客のようだった。「香港のテレビで見たけど、やっぱり美味しいの? なんでこんな行列なの?」と話しかけられた。どうやらウニを目当てに並んでいるらしい。

「したまちフードフェス」のどんぶりグランプリで優勝を獲得! 特別賞など各部門を総なめにしている。

店内に入ると、壁中を文化人、力士、タレント、アナウンサーまでサインが覆い尽くす。地元の小学生が描いた絵やメッセージなども飾られており、地元でも長く愛されるお店であることがうかがえる。

もはや竜宮城!20種類以上の

刺身が舞い踊る特上海鮮定食

 

これがラスボス!とネットでも称される20種類以上の魚介が盛りあわされた海鮮定食、2,500円だ。

マグロ、海老、サーモン、カツオと王道の刺身だけではなく、ハマチ、ウニ、いくら、カニ、アワビやサザエ、あん肝、そして自家製のシメサバも脇を固めている。いろんなアングルで撮影してみたのだが、とにかくすごい量だ。

そして驚くことに、マグロと海老の握り寿司が副菜でついて来る!

副菜にはあん肝の煮付け。とにかく次から次へ最終兵器が飛び出して来る。まさに竜宮城のラスボスだ。

 

養殖の魚が増える中でできるだけ天然の魚の美味しさを、安く提供したいと考える店主の思いが詰まった魚介の盛り合わせになっている!

 

コスパ最高、1,050円の海鮮丼

タワーのようにそびえる天丼

 

実はこの店の1番人気は海鮮丼(具大盛り)1,050円だ。普通の海鮮丼850円でも十分豪華なのだが、そこにいくらやつぶ貝を加え、下の白飯が見えないほどの大盛りだ。日によって具材が変わるので、来るたびに旬の魚介を楽しむことができる。こちらご飯と海鮮を別盛りにして、定食スタイルで食べることもできる。裏メニューでは「メガ海鮮丼」があり2,100円で提供されている。もっと食べたいという方はぜひ、聞いてみては?

こちらがそびえ立つような海老天丼! サクサクの衣に包まれたぷりぷりの海老が3尾。ボリューム満点!

 

これ以外にも、先ほど後ろに並んでいた香港の方は箱詰めのウニを注文していたり、マグロの中落ち丼、焼きトロ丼など、人気の山盛り丼メニューが数多く存在する。

 

この店ではできるだけ養殖ではない新鮮な魚介を提供したいというポリシーを貫き通している。地元の人だけではなく、インバウンドの旅行客にとっても、竜宮城になっている。たまのように美しい乙姫はいないが、舞い踊るたいやひらめ、マグロを堪能する、浦島太郎エクスペリエンスをぜひ堪能してほしい。