〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

パティスリー タダシヤナギ 本店(神奈川・海老名)

2023年9月、海老名駅から1㎞ほど離れた住宅街に、日本人の口に合う素材を活かした繊細なお菓子を販売する「パティスリー タダシ ヤナギ 本店」がオープンしました。海老名駅からは国分寺台第12、もしくは吉岡芝原行きのバスに乗り、国分寺台2バス停を下車してすぐの場所になります。

オーナーシェフの柳 正司氏は調理専門学校卒業後、「銀座三笠会館」「ピュイダムール」を経て、1983年に芝のフレンチレストランの名店「クレッセント」にシェフパティシエとして入社。その後、パリの「メゾン デュ ショコラ」、ロアンヌの三つ星レストラン「トロワグロ」で学び、「クレッセント」専務取締役総料理長に就任しました。1998年に「パティスリー タダシ ヤナギ 本店」をオープンし、マルイファミリー海老名店、八雲店を開業。マルイファミリー海老名店と八雲店はどちらも食べログ スイーツ TOKYO 百名店に選出されています。また、数々のコンクール受賞歴を持ち、日本の洋菓子文化の発展に大きく貢献されています。

雰囲気の良い店舗

2007年に本店は惜しまれつつも閉店しましたが、今年で25周年ということもあり、本店周辺の常連客からの要望もあったことから再オープンを決意。周辺の方の高齢化にともない、商業施設までの買い物も大変なので、ご近所でタルトやパイなどちょっとしたおやつを提供したいと考えたそうです。

内装は25年前のままで、アヒルとうさぎがお出迎えする、洋館のかわいい雰囲気のお店です。
外観はレンガ張り、店舗前も古い炉のレンガを使用しています。一歩足を踏み入れると、バターの香りに包まれる、温かな空間にほっこり。

薄焼きりんごパイ

今の季節のおすすめは「薄焼きりんごパイ」1,000円(本店限定価格)です。良質のバターをたっぷり使用し、アーモンドクリームにりんごのコンポートを刻んで入れ、こだわり農家直送の新鮮なりんごをたっぷり使用して焼いたサクサク食感の、シンプルだけどおいしいパイ。

人気の焼き菓子

他にも25年前のオープン当初に人気だったタルトの復刻版「くるみのタルト」500円や、良質バターのオリジナルパイの裏側をキャラメリゼして、大きい栗の渋皮煮が入っている「マロンパイ」500円など人気の商品が並びます。

パッケージも素敵

レストランクレッセント時代からの「タルトオレンジ」1,800円は、パートシュクレに、オレンジピールのコンポートを刻んで良質バターたっぷりのアーモンドクリームに入れて焼き上げていて、上品な味わい。他にもフィナンシェやパッケージもお洒落なクッキーなど、手土産にも喜ばれそうな焼き菓子が多彩にそろっています。

カヌレ

同店で使用する「良質のバター」は、一般にはもちろん、洋菓子店でも簡単には入手できないバターです。バターを作るために育て、搾られた乳を使用し、通常のバターはカビなどを防ぐために水洗いされていますが、水洗いしていない香り豊かなバターが、冷凍ではなくチルド輸送で運ばれてきます。よくバター風味や発酵バター使用など、バターをうたった商品を見かけますが、本当においしいバターを使用したお菓子はなかなかないもの。同店でしか味わえない柳氏の作り出す繊細なお菓子を購入できるパティスリーは、現在、週末を中心にご夫婦で営業されています。

人手不足などもあり、不定休、月によって営業日が異なるので、お出かけになる際はSNSでお店の情報をチェックしてみてください。

食べログレビュアーのコメント

Kyowan
マロンパイ、洋なしパイ   出典:Kyowanさん

『購入したのは、洋なしパイ500円とマロンパイ500円。
シェアをしていただきました。
トースターで温め直して。
まずバターでしょうか。香りが素晴らしい。
そして一層一層の存在を感じられ、パリっと。ドライともウェットとも言えないが、食感が素晴らしい。
洋なしやマロンには、自然な甘さをそのままに。
この値段はお値打ちです。
他に生菓子もあるので試してみたい。

再オープンの理由は分からないが、日本を代表するパティシエのお店に立ち寄ることができ嬉しい。
ご馳走さまでした』(Kyowanさん)

※価格はすべて税込。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:佐藤明日香 写真;お店から