ようやく肉料理が出てきた! しかも結構なポーションで……

やっとメインの肉料理のお出ましですー(ここまで来るのに8皿ほど)。こちらは宮崎和牛の炭火焼き。上には「龍のたまご」の黄身の赤ワイン漬け、箸休めにミョウガピクルス。

ミョウガの甘酸っぱいピクルスがアクセントを加えます。

なんでも「すき焼きをイメージしました」とのこと。黄身を崩して肉と一緒に醤油ベースのタレで味わいます。和牛は内モモの奥にある霜降りの「ヒウチ」。低温調理しているのでさらに柔らかく、かなりの厚みなのにさくっと噛み切れます。

 

猫田さん

通常、この品数のコースの肉料理って「大きい皿にちょこんと」なんですが、しっかり分厚いカットが3切れも……!

大分のブランド卵「龍のたまご」は黄身が濃厚で旨みが強いのが特徴。

黄身はしっかり弾力があり、肉に絡めるというより崩してのせる感じです。三つ葉を一緒に味わうと脂っぽさが緩和され、和のテイストも感じられます。

忙しいのにまだやる! 自宅で「うみ」の味を楽しめるスイーツを開発

前菜盛り合わせに登場した「丹波篠山産極上黒豆エスプレッソ煮」、シェフ渾身の名作です!

そうそう、伝えたいのはコース料理の素晴らしさだけじゃないんです。最初の前菜盛り合わせに出てきた丹波黒豆のエスプレッソ煮ですが、これが見た目から想像できないほどの(失礼)名作で!

丹波篠山産の「とびっきり極上な」大粒黒豆を、豆からひいて淹れたエスプレッソと砂糖の液に3日間も浸して味を染み込ませて作るそうです。黒豆はすぐに皮がシワシワになるので、長時間の漬け込みが大事なんだとか。

食べるとピチッと弾けるふくよかな黒豆に、濃厚なコーヒーの香りが凝縮され、まさに大人のおやつ。お土産用に販売しているのでおひとつどうぞ。

1本160g入り1,760円。残った汁はヨーグルトやパンにつけて、最後まで楽しめます。

さらにコロナ禍で生まれた新商品として、めちゃめちゃ推したいのが「エスプレッソ黒豆餡の抹茶チョコテリーヌ」。その名の通りチョコテリーヌの下に黒豆エスプレッソ煮で作った餡が敷き詰められています。

生地はホワイトチョコ、バター、卵をたっぷり使って低温で蒸し上げ、しっとりなめらかで抹茶の風味がしっかり。黒豆餡のコーヒーの香りと、豆の粒々食感もクセになります。

エスプレッソ黒豆餡の抹茶チョコテリーヌ2,980円、大4,800円。ネット通販は予約販売のみ。
 

猫田さん

こちらのお土産商品は食事をされた方のみ購入可。予約時に「買いたい」と伝えてください。通販なら全人類誰でも買えるので、公式サイトからポチっと!

いただいた料理全てに感動があり、全品に気の遠くなるような手間をかけている白石さん。「なぜかウチ、神戸の人に知られていなくて。新店?ってよく聞かれるんですよ、もう10年やっているのに(笑)」と首をかしげています。いやでも、そういうお店って結構あります。常連客が秘密にしておきたいとか、ネットに投稿したらお客さん増えてシェフ大変やろう……と逆の気遣いをされているとか。

1日2組限定で、予約は2人以上から。基本的に夜のみ営業ですが、昼も貸し切りで夜と同じコースをいただくことができます。

 

猫田さん

雑誌などの取材も来たことがないそうで、もしかして勝手に「取材拒否っぽい」と敬遠されているパターンかもしれません。そんなことないです。紙メディアの皆さん、まず一度行ってみるべし!

※価格は税込。

撮影:木下清隆
文:猫田しげる