〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。
西麻布 米組(東京・六本木)
2023年7月、六本木駅から徒歩9分ほどの場所に、料亭経験30年の和食職人が本気で作ったおにぎりを提供する「西麻布 米組」がオープンしました。手掛けるのは人気とんかつ店「とんかつ西麻布豚組」や「豚組食堂」、立ち飲みブームの火つけ役として20年続いている「壌 西麻布店」を運営する株式会社グレイスです。西麻布のお客様から「ちょうど良い量。ちょうど良い価格。時間がなくてもさっと食べられる。 実は意外とそんなランチの選択肢が少ない」という声を聞いていたのがきっかけで、好みに応じて量を調整できるおにぎりを始めてみようと考えたそうです。
コンビニのおにぎりやお弁当では物足りないという人や、健康にも良くリーズナブルに楽しみたい人などのニーズに応えるべく、ランチ難民になっているすべての人にとって、心地よいおにぎり屋を目指しています。
コロナ禍からやっと復調してきた飲食店が、店舗を新たに作るのはまだまだ費用面で困難な状況で、今できることを、とアイデアを出し合い、社内有志の「やりたい」を具現化するプロジェクトとして「米組」を発足。西麻布の交差点にある、夕方から深夜までしか営業していない立ち飲み「壌 西麻布店」の店舗を「社内間借り」する形で、ランチタイムに営業しています。
店長は20年ほど前に立ち飲み「壌 西麻布店」を立ち上げた時にも店長を務め、赤坂・大手町の立ち飲み店舗の店長も務めたのちに「壌」の統括を担当。「壌」を知り尽くし、未だに顧客とのつながりも多い接客のプロフェッショナルです。
調理は京都の料亭を30年以上経験し、その他にそばや鰻の店などの経験もある料理人が担当。入社後は西麻布にあった居酒屋「せいざん」、六本木の「豚組しゃぶ庵」でも和食の腕前を発揮。同店では豊富な経験と知識を生かした料理を提供します。
同店では、定番メニューの「本気おにぎり」250円~や、贅沢素材の「極・本気おにぎり」350円~、昔懐かしい惣菜3種がセットになった「渾身のお惣菜セット」300円~、豚肉の知識と経験から生まれた「豚組仕込みのとん汁」300円など、毎日食べたくなるようなランチが楽しめます。
おにぎりのアイデアはなんと30種類以上あり、その中から1日5~6種類を提供。職人が手作りでひとつひとつ丁寧に握ります。和食をおにぎりとして表現した「本気おにぎり」は、一度食べたら忘れられないおいしさ。
なかでもおすすめは「本気おにぎり 鮭ハラス焼」300円。鮭ハラスをただ白飯の中心に入れるのではなく、北海道産鮭ほぐし身を菜飯(広島菜・大根菜 ・京菜)に混ぜ込んだうえ、皮目をパリッと焼き入れた大きめのアトランティックサーモンハラスを中心に埋め込み、どの一口もただの白飯では終わらせないような工夫をしています。
おにぎりと一緒に楽しんで欲しい「豚組仕込みのとん汁」は、さまざまな銘柄豚を取り扱ってきた姉妹店である豚組の知識と技術を余すところなく投入したこだわりの一杯。豚肉は旨みを感じるよう軽く炒め、野菜は甘みを引き出すようじっくり煮込んでいます。最小限の調味料で味を調えて、濃厚な味わいの会津味噌を溶かし入れ、余計な味付けは一切しないことで、豚肉本来の味わいが染みわたる極上のとん汁が完成します。
店舗の内装は本物の古材を使用し、和の空気感にステンドグラスなどの洋を取り入れた、大正ロマンを感じさせるレトロモダンな雰囲気になっています。現在はテイクアウトのみですが、落ち着いてきたら4〜5名が使用できる立ち飲み用のカウンターを開放することも検討しているそうです。
また、おにぎりと惣菜、とん汁、どれでもまとめて3つ買うと100円引きになるうれしいサービスもあります。西麻布で手軽においしい食事がリーズナブルに味わえる、新たなランチスポット。おにぎりの具材も日替わりなので、毎日でも通いたくなる新店です。
※価格はすべて税込。