夏ですねえ。ツルッとのど越しの良い麺が食べたくなりますねえ。というわけで今回は、京都と大阪で楽しめる、関西フードライターおすすめの麺料理店5選をお届け。王道の手打ちそばから、讃岐うどん、新疆ウイグル自治区の珍しい麺まで。いざ、夏のひんやり麺旅へ!
教えてくれる人

猫田しげる
グルメ誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。現在はウェブライターとして関西を中心に活動。おいしい店はもちろん、それ以上に「クセの強い店」を愛してしまう。表向きは普通に会社勤めしているサラリーマン。あまり更新できていないブログ「クセの強い店が好きだ!」もよろしくお願いします。
1. リニューアルして予約もコースも撤廃|隆兵そば
京都の桂にある完全予約コース制のそば店が、2023年2月にリニューアルして「予約不可・単品のみ」の気軽なスタイルに大変身。店主の中村隆兵さんはもともと「昼にそばと酒、というカフェのような使い方ができる店をやりたかった」とのことで、20周年を目前に念願を叶えたのだとか。
14時までは「盛り蕎麦」や「辛味大根おろし蕎麦」「すだち蕎麦」などシンプルなそばメニューのみ。14時以降は鯉やドジョウなど川魚を使った一品料理や日替わりのアテを楽しめます。日本酒「松の司」やそば焼酎など昼からお酒を飲めるので、「そばで一杯」という粋な嗜み方もオススメですよ!



愛宕山水系の超軟水を井戸から引き、活の川魚を店内で泳がせて調理。そばもその水で打つのでみずみずしく、そば本来の香りが引き立ちます。14時以降は、20分ほどかけてお燗する「隆兵そばブレンドぬる燗」も。京都でそば前、いいですねえ~。
2. 天津飯の陰に隠れた知る人ぞ知る名物|マルシン飯店
言わずと知れた天津飯の名店ですが、京都人はサラッと麺だけ食べて帰る、という人も多いようです。今は行列必至なので気軽には行けないのが残念ですが……。昔よく、深夜に友人と「マルシン会」を催して、片っ端から食べたいものを頼むというやんちゃをしていました。その時に、夏限定の冷麺をいただいてみたら、まあウマい。酸味があまりなく、スープに鶏のコクがしっかり凝縮していて、それでいてくどくない。生野菜の上にのっているマヨネーズをスープに溶かすと、クリーミーになってさらに箸が進むのです。



最近は代替わりして冷凍餃子や天津飯の餡の通販を始めたり、自販機を置いたりとなかなか攻めたプロモーションをしているマルシン飯店。でも昔ながらの店の雰囲気は変わらず、あの明朝体の店名を見るとなぜかホッとするものです。