兄弟の力を合わせた至福の「親子丼」

親子丼用にもも肉を塊で焼きます

こちらの〆ごはんはどれも名物級のおいしさで、お腹に余裕があれば全制覇したくなる逸品揃い。「鳥田中」から継続の「親子丼」「そぼろ丼」「鶏雑炊」「鶏そば」にA5黒毛和種のランプとイチボで作った「Sサイズカレー」(400円)が加わり、何を〆ごはんにしようか悩みます。

卵はとろっとろです

いちばん人気は「親子丼」。栄司さんが豪快に焼いた鶏肉を惣一郎さんが味をつけて仕上げる、兄弟合作の「親子丼」です。

「親子丼」(770円)

おいしさの秘密は卵のとじ方。白湯と清湯を合わせた鶏出汁スープを使ったオリジナルのタレに焼いたもも肉を入れて味をしみ込ませたところに軽く溶いた卵の白身を回し入れ、時間差で黄身を投入します。

全卵プラス黄身を使っています

はじめは卵の仕上がりがゆるいかと思いがちですが、熱い白飯の上で火が入っていくことを計算しているからこそ。だからベストなふわとろ状態のまま食べ終わることができる。これぞ至福の「親子丼」です。

「鶏そば」(880円)
ラーメン店も顔負け!

「親子丼」と人気を二分する「鶏そば」。メニューに「本日の鶏スープ麺」と記載されているのが気になります。「季節やタイミングでスープを変えて新鮮な気分を味わっていただこうかと。本日は白湯ですが、これから暑くなってきたらアサリといった感じです。冬は常連さんから『まだ?』と聞かれてしまう牡蠣を用意します」と惣一郎さん。

とろりんとした食感とビターなカラメルとの相性が抜群の「プリン」(360円)

予約体制も変わりました。予約受付中の1カ月先までの早い時間はすでに満席ですが、アラカルトになったので遅い時間ならふらりと入れる可能性があります。また、17時〜18時半の短い時間ですが「前菜」「串5本おまかせセット」「酒菜」「〆ごはん」のコースが4,500円という「電話予約席」が新たに設けられました。空席情報はFacebookとInstagramで公開されるので、フォローを忘れずに。奥には6名までの個室を完備。基本は常連さんの予約のみとのことですが、11月からの鍋の季節には解禁するそうです。こちらも予約必須ですね。

※価格はすべて税込。

文:高橋綾子
撮影:松園多聞