今も昔も、食べ盛りの高校生のお腹を満たして40年!
肉玉ライス(ソース味・550円)。「学生さんが食べやすい価格じゃないとね」とママさん。大は600円、特大でも650円というリーズナブルさの秘密はママの思いやりにありました。ちなみに「肉玉ライス」という名前はお店側で名付けたのではなく、その高校生たちがそう呼び、あっという間に広まり定着したそうです。
広島ではおなじみのふりかけ「旅行の友」をふりかけたふっくら炊きたてのご飯に、鉄板で焼いた半熟の玉子と専用の重しを使ってしっかり焼いた豚もも肉をオン。創業当時から変わらないセンナリソースをたっぷりかけて、マヨネーズを1本ラインのように引くと「肉玉ライス」の完成です。
当時高校生だったやんちゃっ子たちも今では立派なおじさんに。卒業後、何十年経っても「最近はソースよりも醤油がええわ」と、時代を経て味変を楽しむ元高校生たちが食べに来てくれることがうれしく、店を続ける原動力になっていると教えてくれました。もちろん、お腹を空かせた現役高校生にも大人気の肉玉ライス。あらゆる世代に長年愛される肉玉ライスが紡ぐ絆はこれからも続きます。
テイクアウト朝ごはんに人気のミンチカツライス
炊きたてのふりかけご飯に特製ミンチカツをのせたミンチカツライス。食べ盛りの学生さんの朝ごはんにも人気だそうで、テイクアウトが可能。専用の持ち帰りトレイにのせてくれます。肉玉ライスと同じように3種類の中から好みの味付けを注文。写真はだし醤油。
コロッケをのせたコロッケライス(250円)やさらに玉子をトッピングしたコロ玉子ライス(350円)もあり、すべてテイクアウトができます。これらが50円オフになる朝食タイムサービス(午前10時まで)は高校生限定のサービスですが、高校生だけではなく出勤前の社会人のみなさんの朝ごはんとしても人気を集めています。
「お客さんに元気をもらいながら、この町でこの店を続けていきたい」
毎朝5時半にはお店に来て、7時の開店までに朝ごはん用のおむすびやコロッケなどを仕込むというママさん。登校時間ギリギリの学生さんが来ても選べるようにしたいからと、8時半までは仕込みを続けています。また、ホカホカのご飯を食べてもらいたいからと4台の炊飯器を駆使して1日約10kg分のご飯を常に炊きたてで用意しています。もう、客というより、家族に食べさせてあげる精神です。
“おいしくて安くてボリューム抜群な料理”を食べられるお店は日本全国たくさんあります。しかし、ただおいしいから、ただ安いから、とにかくお腹いっぱいになるから、その理由だけではこんなにも愛され続けるお店にはなりません。目には見えないママさんの気持ちが、みんなの心とお腹もいっぱいにしているのですね。
今年の2月からは土曜日も営業。「週末ならと足を運んでくださるみなさんに会うのが楽しみです。平日は忙しい卒業生のみんなにも会えるかな(笑)」とにっこり。