〈食通が占う、2022流行る店〉

新型コロナウイルスによる混乱は続いたものの、少しずつ希望の光が見え始めた2021年。2022年は、思い切り外食を楽しめる一年になりますように!

そんな思いを込め、グルメ情報を熟知した有識者にアンケートを実施。2022年注目の「ブレイクしそうな店」「2,000円以下のお手軽グルメ」をうかがいました。

食べロググルメ著名人の浜田岳文さんがおすすめする注目の店とは?

教えてくれる人

浜田岳文
1974年兵庫県生まれ。米国イェール大学在学中、学生寮のまずい食事から逃れるため、ニューヨークを中心に食べ歩きを開始。卒業後、本格的に美食を追求するためフランス・パリに留学。外資系投資銀行・投資ファンドに約10年間勤務後、独立。エンタテインメントや食の領域で数社のアドバイザーを務めつつ、フードテック関連スタートアップへの出資も行っている。今までに世界約125カ国・地域を踏破し、「OAD Top Restaurants」レビュアーランキングにて3年連続世界第1位にランクイン。地方のレストランに光を当てる「The Japan Times Destination Restaurants」の創設に携わり、選考委員を務めている。

2022年のブレイク予想

Q. 2022年に〈ブレイクしそうな飲食店〉はどこですか?

A. 「SÉZANNE(セザン)」です

メニューの一例 写真:浜田岳文さん

世界有数の若き才能と言っても過言ではないイギリス人シェフによるフレンチレストラン。フランス料理の古典に敬意を払いつつ、現代的に再解釈された料理は、シェフの美的センスが際立っている。

輝かしい修業歴はあるが、出身店を書くことが意味を成さないくらい、誰にも似ていないオリジナリティがある。

メニューの一例 写真:浜田岳文さん

コロナがなければ、海外のフーディーが押し寄せて予約が困難な状況になっていたと思われる。料理関係者、そして日本人の味覚に合わせていない西洋料理を愛する方に、今のうちに訪問することをお勧めしたい。

Q. 2022年に〈ブレイクしそうな2,000円以内の料理〉は何ですか?

A. 「あいと電氣餅店」の「生大福」(1個 300円)です

生大福 写真:浜田岳文さん

賞味期限5時間で話題の「生大福」。一般的な大福は、添加物不使用だとしても求肥やうるち米を混ぜて柔らかさを長持ちさせているそうだが、当店は賞味期限が短いのでその必要がなく、100%餅米のみ。

防腐効果のある砂糖を大量に使う必要もないので、餡の甘さが控えめで小豆の繊細な風味が感じられる。

特別な包装に入った5個入り(2,200円)は、公式HPにて完全予約制での販売 写真:浜田岳文さん

和菓子は、その歴史的な役割からして当然ではあるが、作り立てで食べることを前提にしていない。ア・ラ・ミニュット(作り置きせず、注文が入るたびに作ること)を前提に和菓子のレシピを再構築することで、新しいものが生まれる可能性を感じる。

※価格はすべて税込

※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:浜田岳文、食べログマガジン編集部