店のイチオシ「金の豚チャーハン」VSパラパラ派も納得の「すっぴん」
専門店を名乗るだけあり、水分量が決め手になった岐阜県産「はつしも」を軸にした米選びや、何度も試作したという炊飯方法、地元産「うきのタマゴ」の使用、炒め油をメニューごとに使い分けるなど、こだわりは満載。2つの看板商品を“しとパラ系”というジャンルにカテゴライズし、しっとり派とパラパラ派のどちらも満足できる商品構成にしたことも、幅広い客層に愛される理由なのだろう。
森下右子さん
どちらも甲乙つけがたいおいしさですが、しっとり派に属する私は「金の豚チャーハン」が好み。東海地区を中心に展開する某ラーメンチェーンで人気のチャーハンに味などの雰囲気が似ていたため、失礼を承知でオーナーに聞いてみたところ、サラリと「あのチャーハンが大好きで、実は独自に研究をして目指している味なんです」と言われた。うん、あれ確かにおいしいですよね。
いろいろ楽しめる! トッピングや味変調味料でカスタマイズ
庶民派メニューの代表格であるチャーハンだからこそ「好きなように味わってほしい」という考えから、お店ではトッピングや味変も積極的に勧めている。バラエティ豊かなトッピングメニューや、卓上・別添えの調味料が用意されており、自分では思いつかないような一風変わった簡単アレンジも教えてもらった。
「金の豚チャーハン」は濃い味付けのため紅生姜や黒酢にんにく醤油などでさっぱり系にするか、「温玉」トッピングでまろやかさをアップ。何なら3段階に分けて変化させるのもおもしろそうだ。
逆にシンプルな「すっぴん」は、パンチのあるラー油やマヨネーズで“お化粧”してあげると、一気に味が化ける! 特にラー油は、少量でもゴマ油の香りとピリリと刺激的な辛さがダイレクトに感じられ、自宅でもマネをしたくなるほどマッチしていた。
森下右子さん
これまで、どちらかというと“お店が推奨するノーマルの味”を堪能するようにしていましたが、ここまで“味変・大歓迎!”をされると試したくなるのが人の心。結果、自分の中にあった“温玉万能説”はより確立され、パラパラが持ち味のシンプルなチャーハンにラー油をかけるという、一見するとタブーのような味変にはまんまとハマることに。チャーハンというメニューの奥の深さに気付かされました。