【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#95】「サハスラーラ」
2020年、年明けとともに続々と注目店がオープンしています。今回ご紹介する「サハスラーラ」は、東武鉄道伊勢崎線・東向島駅近くに1月3日に開店したばかり。できたてほやほやの新店です。
隣駅の曳舟で間借りカレーをしていた頃からマニアの間では話題となっていたお店。その後、スープカレーのお店の手伝いやイタリアンのお店での修業を経て遂に独立。独立資金はUber Eatsで稼いだという肉体派のシェフは元プロボクサーなんです。元プロ格闘家の営むカレーのお店って結構あって、おいしいお店が多いんですよ。かつての名店「大沢食堂」「スパイスドランカーやぶや」、さらに「犬拳堂」「Curry&Spice青い鳥」などなど、枚挙にいとまが無いほどに。
僕も格闘技を長年やっていたのでよくわかるのですが、格闘技には減量がつきもの。パワーを落とさず体重を落としていくためには食事にもかなり気をつかいます。それを突き詰めていくと料理に凝るようになるのは自然な流れとも言えるでしょう。
そんなこともあってか、こちらのカレーは健康的な薬膳カレーがメインとなっています。薬膳チキンカレーと限定カレーの2種類が基本ですが、トッピングにキーマやダル(豆カレー)もあるので、常に実質4種以上のカレーが用意されているというわけです。
この日の限定カレーは「サバのタマリンドカレー」800円。これに「キーマ」200円と「本日の薬膳総菜三種」200円をトッピングしました。惣菜は、大根と銀耳(シロキクラゲ)のアチャール、人参生姜紅花のラペ、アンチョビキャベツと金針菜のポリヤルの3つで、アチャールは「免疫力向上」、ラペは「冷え性対策」、ポリヤルは「心を落ち着かせる」と、それぞれ期待できる効能も書いてあり、薬膳感がしっかり出ていてわかりやすいです。
サバのタマリンドカレーは、タマリンドの酸味とサバの旨味が渾然一体となったカレー。一方キーマは、挽肉のジューシーな食感がじわじわきいてくるおいしさ。カレーにも副菜にも手抜きがなくて素晴らしいですね。
「薬膳チキンカレー」800円には「ダル」200円と「ソーキ」200円をトッピング。この日はありませんでしたが、沖縄の郷土料理である「ナカミ」のトッピングが用意されている日もあるようで、沖縄料理にも力を入れているのが個性的。
チキンカレーは鶏肉と玉葱とスパイスのバランスが絶妙。辛さは控えめで、多くの方にわかりやすいおいしさと言えるでしょう。ダルにはレンコンも入っていて、それが食感に変化を出しており、他にありそうでないスタイルとなっていました。ソーキも豚肉のおいしさを存分に味わえ、ソーキの煮汁がこのカレーに混ざることによっておいしさの相乗効果が生まれました。なんとも素晴らしい!
食後に「チャイ」200円をいただけば、何とシェフ自らエアブレンドしてくれるというサービス。南インドのシェフに負けない見事なエアブレンドで、食後に癒やしと安らぎをもたらしてくれました。
夜のメニューを見るとイタリアンとカレーの融合がなされているようなメニューだったり、沖縄料理のスパイス仕立てだったりと、気になるものだらけ。しかも総じてお得な価格設定。これはまた夜にも行かねばなりません。特にイタリアンとカレーの融合は昨年あたりから急激に盛り上がりつつあるジャンルなので要注目ですよ。
昼は薬膳カレー、夜はスパイス料理とカレー。昼と夜で違った楽しみ方ができるお店であり、ヘルシー志向の人にもピッタリなお店です。僕も昨年食べ過ぎてかなり太ってしまい、今年は健康的に体を絞りたいのでまたこちらにも行こうと思います。
東向島というと東京の西側の方にはなかなか縁のない場所かもしれませんが、隣駅の曳舟にも、そのまた隣駅の押上にもカレーの名店は存在します。これを機にはしごカレーも良いですね。と、こういう考え方でいるから太ってしまうのですが(^^;)
※価格はすべて税込