〈2022 食通が惚れた店〉

新型コロナウイルスによる混乱は続くものの、飲食業界も賑わいを取り戻した2022年。油断のできない状況は続きますが、各店が工夫を凝らし、おいしいものを届けようと努力しています。

そんな2022年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめお取り寄せ」をうかがいました。

今回は、食べロググルメ著名人の柏原光太郎さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

柏原光太郎
日本ガストロノミー協会会長。大学卒業後、出版社に勤務し、グルメ本を手がけたことで食の奥深さに目覚める。料理は作ることも食べることも大好きで、一人娘の弁当を毎日作っていたことも。料理好きのための食の発信基地としての役割を担うべく2017年12月社団法人「日本ガストロノミー協会」を設立。

2022年のベストレストラン

Q. 2022年、最も印象に残った飲食店を教えてください

A. 「浜多屋 魚津駅前店」です

柏原 光太郎
出典:柏原 光太郎さん

富山県魚津市の駅前にある普通の居酒屋だが、2代目を任される濱多雄太氏の料理愛と技術がすごい。魚津周辺の魚はもとより、素晴らしいジビエ、野菜を選び、その食材に合った調理を施す。
同店で印象に残った料理は、姫筍、そら豆、えんどう豆のセイロ蒸し。ただ蒸しただけと思うが、野菜の鮮度もよく、蒸し時間がぴたりと合うと、こうもうまい料理になるのか!と感心した。

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 2022年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「宮わき」の「自家製山椒タルタル」800円です

鰻正太郎
「自家製山椒タルタル」   出典:鰻正太郎さん

東京では数少なくなった、お好みだけの割烹「宮わき」が荒木町から三田に移転。店構えも内装も豪華になったが、仕事は変わらず。メニューのトップに載っている「自家製山椒タルタル」は唯一といっていい創作料理。湯がいた生の実山椒を潰して、玉ネギ、卵、柴漬けを合わせたタルタルで山椒の時期に大量に作る。まずはこれを頼んで、日本酒と合わせてちびちびとやるのが至福の時。

2022年のお取り寄せ

Q. 2022年に出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 1軒目:「青柳」の「おうち懐石」です

sho_gourmand
出典:sho_gourmandさん

「青柳」の茶懐石一式が1年間毎月自宅に届く。冷蔵庫などで自然解凍したものに簡単な調理をし、器に盛りつければ食べられる。3D冷凍という冷凍技術に出会った、同店の店主・小山裕久氏が考えついた冷凍懐石だが、その再現性の高さに驚く。特にお椀は見事!

購入方法:おうち青柳 公式オンラインショップにて

A. 2軒目:文春マルシェの「天然大あなごの一夜干し」です

写真:©️文藝春秋

あなごは自宅でさばいて食べるのが難しい魚。中でもこの「天然大あなごの一夜干し 4袋」3,996円は、特大のサイズを素早く下処理して塩水に漬けて一夜干しにしているので、家で焼くだけでおいしく食べられる。肉厚で脂ののったあなごならではのうまさで、ぬる燗に合う。

購入方法:「文春マルシェ」オンラインストアにて

※価格はすべて税込です。
※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。
※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。
※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:柏原光太郎、食べログマガジン編集部