渋谷区にある「神泉ホルモン 三百屋」は新鮮なホルモンだけでなく、厚切りハラミやカルビなどタレ系も絶賛の、食べログTOP5000に輝く評判の店だ。

 

その肉をコース5,500円(税抜)の割烹スタイルで提供する「三百屋 お弐階」もあっという間に大人気店となった。そして今夏、3階にオープンしたのはなんと貸切セルフ焼肉! いったいどんな店なのだろうか?

扉の向こうは「3」にちなんだインテリアがあふれるオシャレな空間

神泉駅から徒歩5分の場所にある「神泉ホルモン 三百屋」。夜中でもほぼ満席という大繁盛店の3階に、完全貸切のセルフ焼肉スタイルの「三百屋 F3(さんびゃくや えふすりー)」がこの夏にオープンした。

 

2階には「三百屋 お弐階」という割烹スタイルの人気店があり、同じ屋号でありながら階数ごとに異なる業態で提供する珍しいタイプの店である。

まずは1階の扉を開け店内のすぐ左にある階段を2階へ上がり、「F3の予約です」と声をかけて、3階へ。ちょっと秘密めいた扉を開けるとそこは焼肉店とは思えぬオシャレな空間が広がる。

中央には8〜12名まで着席できる大きなテーブルと座り心地の良い椅子が。2つのソファの前にはテーブルが置かれ愛煙家にうれしい灰皿も用意されている。センスの良いインテリアはすべて「F3」の3にちなんでいて、ロースターも3つ、エアコンまで3機という徹底ぶり。

 

ワインセラーにはスパークリング、白、赤が数種類ずつ入っており、もちろん飲み放題。そしてキッチンには生ビール、日本酒、焼酎、ハイボール、サワー、マッコリ、もちろんノンアルまで、ありとあらゆる種類のドリンクが常備してあり、まさにホムパ状態。

まずは乾杯からと、キッチンに集まる。注目はビールのオートサーバーだ。「どうやるの?」「泡は一緒に出てくるのか?」とグラスを置いて恐る恐るスイッチを押すと、グラスが斜めになりビールが注がれる。7:3の黄金比率に歓喜の声。とまぁ、肉を食べる前から盛り上がる。

1階と2階の良いとこ取り! 刺身にホルモン、厚切りも豪快に食べ尽くす

ただのキャベツとあなどるなかれ!

コースは名物の山盛りキャベツから始まる。目を見張るほど高く盛られたキャベツは瑞々しく、自家製のドレッシングも侮れないおいしさだ。これは箸が止まらない。

 

しかも、お代わり自由というからうれしい限りだが、これからやってくる肉のことを考えて食べ過ぎには注意が必要だ。

なめらかでフレッシュな刺身

キムチやナムルの後にいよいよ肉が登場する。はじめは刺身4種盛りだ。生肉ならではのなめらかさとフレッシュ感がこの上ない。

 

「ミノの湯引き」はコリっとした食感があとを引く。横隔膜の一部の「サガリ」はサクッとした歯切れであっさりと。ワサビ醤油が合う。希少部位の「ツラミ」はつるっとした食感だが噛むごとに肉の旨味と脂を味わえる。胡麻油と塩で味付けした「ハツ」は絶品だ。

芝浦直送の新鮮ホルモンがずらり

続いてはホルモンの盛り合わせが登場。「タンスジ」「シビレ」「シマチョウ」「ツナギ」などホルモン好きにはたまらないラインアップ。「ミノ」はコリコリとした食感がクセになる。これはリピートしたい逸品だ。

ホルモンで10年以上第一線を歩んできた「三百屋」だから、芝浦から直送できる。臭みなど微塵も感じないのは、さすが!

さらに、良い食材をよりおいしくするために、そぎ切りや押し切りなど部位によって切り方を変えている。

歓声必至の豪華な盛り合わせ!

焼物第2弾は厚切りとタレ焼きの豪華盛り。運ばれてきた瞬間、歓声があがる季節を感じる盛り付けでSNS映えも間違いなし!

 

圧巻なのは、やはり厚切りの「アカシン」と「ハラミ」。まずは「アカシン」から焼いてみる。

焼き方が難しそうと言うと「最初に両面、次に肉を立てて側面を焼き色が綺麗につくくらい焼いてください。それから火からおろして3分間休ませます。すると余熱で火が入るので外はカリッと中がしっとり焼きあがります」と教えてくれた。

言われた通りに焼き、ハサミでカット。すると確かにおいしく焼き上がっている。意外と簡単だ。「アカシン」は肉汁たっぷり、プルンプルンの食感。「ハラミ」は弾力が強く、分厚いのに歯切れも良い。

合間に炭火焼きの野菜を食べて舌をリセットし、やわらかなタレ焼きの「大判ランプ」「カルビ」、そして「ギャラ」と専用タレで漬けた「コプチャン」と食べ進めれば、まさに贅沢三昧だ。

 

この他に「お代わりOKの白米」「パクチーホルモン」「冷麺」「デザート」がついて、税込8,000円。これだけ上質な肉に、野菜もシメも飲み放題も付き、おまけにドリンクの持ち込み料も込み。この価格に心もお腹も満足度は200%だ。

 

焼き方も何から食べるかも自由。心地良い空間の中で、みんなで焼いて、みんなでドリンクを作って、みんなで食べる。それがこんなにも楽しいとは! 平日のみの1日1組限定。この「三百屋」の新しいスタイルは忘年会から新年会、バースデーパーティーまで、あらゆる場面で大活躍するに違いない。

 

 

写真:石渡 朋 文:高橋綾子