【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#71】「カレー&スパイス 青い鳥 別府」
東京の人気店で腕を振るっていた方が九州へ移動してお店を開き、そちらも人気店となる流れが増えてきました。東京在住の僕としては、大好きなお店が九州へ行ってしまったことを寂しく思いながら九州まで食べに行ってみたら、東京時代よりも確実においしくなっていて「こんなにおいしいカレーを出されたら納得するしかない。確かに九州でやるべきだ。また九州まで食べに行けば良い」と思ったことが過去に複数回あります。
そしてまたそんなお店が大分・別府にできました。東京・幡ヶ谷に今もある「Curry&Spice 青い鳥」の姉妹店「カレー&スパイス 青い鳥 別府」です。
インドやスリランカの料理と、日本の「重ね煮」という、砂糖や化学調味料を使用せず、陰陽バランスを整えるという調理法を組み合わせた、オリジナルの重ね煮カレーで東京でも大人気の「Curry&Spice 青い鳥」。
こちらで腕を振るっていたちえさんが地元である大分県に戻り、「青い鳥別府」としてしばらく間借り営業をしていたのですが、ちえさんの誕生日でもある7月16日に独立店舗としてめでたく開店しました。八幡朝見神社の参道に位置するお店は、白を基調とした温かみのある雰囲気で、居心地の良い空間です。
開店日のメニューは、「塩カボスチキンカレー馬告」「豆とビーツのカレー」「海老のココナッツカレー」の3種の中から1種、もしくは2種を選ぶというもので、今回は「塩カボスチキンカレー馬告」と「海老のココナッツカレー」計1,600円を選びました。
「塩カボスチキンカレー馬告」は、カボスの甘酸っぱさとほろ苦さがチキンの旨味と見事に融合し、世界的に注目を集めている台湾の山胡椒「馬告(マーガオ)」が味をビシっと引き締めていました。味覚で感じられる全ての味がこのカレーひとつで味わえるという高次元のおいしさに驚きつつ、「海老のココナッツカレー」を一口食べてみるとさらなる驚きがありました。
この海老カレー、東京でも同じメニューを食べたことがあります。その時ももちろん最高においしかったのですが、確実においしさのレベルが上がっていたんです。思わずちえさんに「これ凄い! 東京時代より断然美味しい! 何か作り方変えたんですか?」と聞いてみると、「何も変えてないんですけど……あ! お水が変わりました! このお水、神社の湧水を使っているんです」と。
水が変わっただけでそんなに味が変わるのかと不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、確実に変わります。「食べログ カレー 百名店 WEST 2019」にも選出された「月と亀」の小松さんも東京から九州へ移った方なのですが、全く同じことをおっしゃっていたのを思い出しました。
もちろん水だけではなく、野菜もより新鮮なものを使える状況や、ご本人の腕がさらに上がったこと、自分の地元でやれている心の安定感のようなものも色々と重なってこそのおいしさなのでしょう。そして、その中において水の役割がかなり大きいということなのでしょう。
カレーのみならずデザートも最高なんです! 「智恵美人の酒粕、カルダモン、ジンジャーのアイス」400円は、アイスクリーマーを使わずに手作りしたそうで、その手間暇のかけ方が確実においしさに繋がっていました。
九州は福岡を中心にカレーが非常に盛り上がっています。別府も福岡に続けとばかりに大きな動きが感じられる街です。温泉もあって非常に癒やされる街。温泉がてらカレー、あるいはカレーついでに温泉。どちらも楽しみな別府旅行。夏休みの時期にもおすすめですよ!
※価格はすべて税込