TOKYO HIP BAR vol.39

田町にできた9番目のプラットフォームで、独自のカクテルを

映画好きだと聞き覚えがあるかもしれない、「プラットフォーム9」という言葉。ハリーポッターがホグワーツ魔法魔術学校に向かうため、ホグワーツ・エクスプレスに乗ったのはロンドンのキングズ・クロス駅のプラットフォーム93/4でしたが、巨大ターミナル駅でないと目にしない「プラットフォーム9」という言葉には特別などこかへ連れていってもらえるような、魅力的な響きがあります。

今年10月、田町にオープンした世界最大級のホテルチェーン「アコーホテルズ」のハイクラスホテルブランドである「ホテル プルマン」にあるのが、田町にできた9番目のプラットフォーム、「platform9」です。ホテルの9階に位置することから名付けられたこのルーフトップバーの眼下に広がるのは、まさに田町駅。車両の音がつねに聞こえるここは、東京を取り囲むように走る山手線へのオマージュとして生まれた空間だそうです。東京に600以上ある列車の駅のように世界各地の旅行者が集う場所として位置付けられており、実際、欧米からの旅行客を中心にインターナショナルな客層が集まるターミナルのようなバーです。

日本らしいフレーバーや

ユニークなカクテルが勢揃い

 

こちらで提供されるのは日本独自のフレーバーを取り入れたカクテル。椎茸やごぼうのシロップ、柚子や抹茶など、9番目のプラットフォームに立ち寄った日本の旅の途中の人々に特別な体験を提供しています。

 

店名に紐づく「platform 9 3/4」は幼少期に飲んだミルクシェークを思わせるピスコと卵白、オレンジジュースを使用したカクテル。シルキーでクリーミーな感触のなかに、アブサンやレモン、ライムのビターさが大人になった私たちの口を心地よく刺激します。

 

メニュー開発にあたったのは、シンガポールの名店「28 Hong Kong Street」。日本へのリスペクトを感じる「Namerakana Sour(なめらかなサワー)」、「Ichigo-San(苺さん)」など日本名のカクテルや、ハワイアンテイストのワンカップ「Hawaiankappu」、ホテルならではと言えるホットカクテル「Yoi Yume O(よい夢を)」など、遊び心あるカクテルが揃っています。

壁にはなぜか魚達が舞い泳ぐ水中の絵柄、そしてテラスに出ると電車の音が響くルーフトップ、とどこにいるかわからなくなる雰囲気が旅情を誘います。

プルマンで特徴的なのは9Fだけでなく、入り口に入ってすぐのチェックインカウンターの横にもロングカウンターのバーが広がること。チェックイン後の宿泊者たちが各々カクテルを楽しむなど、旅行客が交差する仕掛けは入り口からすでに始まっています。

 

東京の中央にエアスポットのようにできあがったプラットフォーム9での旅を、どうぞお楽しみください。