【TOKYO HIP BAR】
Vol.1 初夏に飲むべきはMY THAIである。
夏に似合うものといえば、やはり南国生まれのトロピカルカクテル。パラソルピックやパイナップルで彩られたマイタイや、プレスリーの歌にもあるブルーハワイは心を南国に連れて行ってくれる。リゾートのビーチサイドでは、堂々と頼めるこれらのカクテル。だが、都会の真ん中でトロピカルカクテルを頼むということは、もしかしてダサくはないだろうかとふと思う。古典的なカクテルではあるし、東京の真ん中で、この鮮やかに彩られたカクテルを飲むことは、やや浮かれてるかもしれないと。
トロピカルカクテル=ダサい!?
その答えは最旬ホテルのバーにあり
その突破口となるのが、5月にオープンした「TRUNK (HOTEL)」のバーで提供しているトロピカルカクテルの「MY THAI(マイタイ)」(1,500円)だ。「MY THAI」の元ネタとなっているカクテル「MAI TAI(マイタイ)」は”トロピカルカクテルの女王”とも言われる定番カクテル。ポリネシア語で「Mai tai(最高!)」の意味をもつ、最高に美味しくかわいいカクテルで、ラムをベースにライムジュース、パイナップルジュース、オレンジジュース、そしてオレンジキュラソー、シロップで作る酸味と甘みがその特徴だ。
この「MAI TAI」を「TRUNK(HOTEL)」ではテキーラでアレンジを加えて、夏らしい刺激を表現している。ベースとなるのは高級テキーラ「パトロン」で、そこにレモングラスとコブミカンを漬け込んで、ライムジュース、パイナップルジュースにチリやコリアンダー、ペパーミントのビターズ(苦み成分)を加え、乾燥させたパイナップルを飾った、まさにMYスタイルで都会的なマイタイなのである。
こうしたアレンジは“ツイスト”と呼ばれて、近年欧米を中心に流行っているカクテルの作り方だそう。クラシックカクテルのベースを変えたり、レシピの配合を変えたりして、若いバーテンダーたちは使い古されてしまったクラシックカクテルのリバイバルを目指しているという。
誰でも気軽に立ち寄れるから
新たな出会いにも期待!
サンフランシスコ生まれのマイタイをアジアンテイストにアレンジした「MY THAI」は、上品なテキーラの刺激とフルーツの酸味に、程よい苦みとスパイスが加わったオリジナルな味わいで、原宿の真ん中にできたこのホテルの自由な感じとよく似合っていて、飲んでいてとても心地よい。
“ソーシャライジングホテル”をテーマに建てられたこのホテルは、宿泊者と来訪者も区別なく受け入れて、ホテルバーとしてのハードルの高さはなく、いつでも誰とでもふらっと立ち寄れる気軽さが魅力的である。ロビーバーでカクテルを買った後は、仕事しながら一杯飲むもよし、知人と待ち合わせるもよし、この際だからお隣に声をかけてみるもよし。
「Mai tai!」と言いたくなるような出会いがここで起こることを期待しながら、ついこの夏は通ってしまいそうだ。