出世ごはん

デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!

No.20 ビジネスパーソンなら見習いたい!すごすぎるオーナーの人心掌握術

中国飯店 六本木店

セレブが集う場所って、だいたい決まってるじゃないですか。夏のハンプトンや冬のシャモニーみたいなところにみんな集まってきて、そこが社交の場になるという。秋の東京では「中国飯店 六本木店」がまさに、それ。もともと有名人の多いお店ではありますが、9月下旬に上海蟹が解禁されるや、その濃度はさらにアップ。あちこちでご挨拶をし合う光景が見られるようになるんですよね。蟹のおいしさもさることながら、実はこの社交風景を見学に来ているというわたくしみたいなひとも少なくないはず。

 

ここは平場のダイニングより、いくつもある個室がメインというようなお店なんです。総理大臣経験者や国民栄誉賞受賞者、国民的大スターがお仲間とゆったり過ごすには、やっぱり個室がいいですから。普通、個室だと誰が来ているかわからないじゃないですか。でもね、お手洗いに出た瞬間とか、帰り際とか、電話をしに行ったときなんかのタイミングで別の個室にいるゲスト同士がばったり出くわすんです。知り合いならもちろん、言葉を交わしますし、知り合いじゃなくても有名人なら「あ!」となって、「やっぱり中国飯店だなぁ」と納得するんです。ということがちょくちょく起こるという、社交場なんですよ。わたくしはその雰囲気が大好きで。深夜も営業しているのですが、その時間帯になると銀座や六本木のホステスやスターシェフとの遭遇率がうーんと増えて、お店が開いているあいだ中、ずーっとキラキラしているんです。

出典:bottanさん

 

そんなに料理がおいしいのか?というと、もちろん、おいしいんです。殻をむくのがめんどうな上海蟹は、白い手袋をしたサービスの方が全部むいてくれて至れり尽くせりですし、老酒に上海蟹を漬けた酔蟹も最高。地味ながらも里芋とネギの炒め物という絶品もありますし、料理のクオリティは当然高いんです。

出典:たろすけちゃんさん

出典:ぴーたんたんさん

 

でも、それ以上と言えるくらいすばらしいのがオーナーの人心掌握術! ナンバーワンホステスが束になっても敵わないくらいのサービス力がすごいんです。瞬時に重要人物を見極めつつ、ワンオブゼムなお客にも目配りをし、スタッフに適切な指示を出していく。10店舗以上のグループ店を一定以上のクオリティで運営し、利益を出し続けているすぐれた経営者でもある徐さんの魅力にみんなが引き寄せられているんです。

 

どんな分野であれ、東京で出世を極めた方の半分は徐さんの顧客なのでは? と思うくらい眩しい客層です。ひとまず、徐さんに顔と名前を覚えられたら、出世という山の頂上にかなり近い。わたくし的には、そう考えて間違いないと思っております。