日本初進出の名店と、渋谷に進出した行列店

シンガポールチキンライスの名店がついに上陸

1月26日、東京駅を見下ろす丸ビル5階に「CHATTERBOX CAFÉ 丸の内店」が誕生しました。シンガポール屋台料理を洗練させた名店が、日本初進出です。

贅沢に空間を取った店内からは、東京駅のドームや旧東京中央郵便局(現KITTE)の風格ある建物が望めます。看板は名物マンダリンチキンライス。しっとりと火入れした鶏肉に3種のソース、スープ、そして思わず笑顔になるおいしさの、鶏出汁で炊いたジャスミンライスが揃う完成度の高い一皿です。パクテー(肉骨茶)や有頭海老が豪快に入ったラクサなど定番料理も申し分ないクオリティ。料理に合わせたグラスワインの提案も楽しく、アラカルトでもコースでも、誰を連れて行っても安心できる一軒です。

マンダリンチキンライス

「CHATTERBOX CAFE」の動画はこちら!
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ハンバーグの行列店が渋谷に

11月25日、神泉には「ハンバーグウィル」がオープンしました。神楽坂「はじめの一っぽ」系列で、新宿では行列必至の人気店が渋谷エリアに進出。

松濤エリアという落ち着いた立地ゆえ、新宿より入りやすく「これなら通いたい」と思わせる雰囲気と味です。鉄板前のカウンターに座り、渋谷店限定のカスレハンバーグをオーダー。大海老フライと盛りのいいグラスワインを楽しみつつ待つと、登場した一品は、ハンバーグはもちろんカスレのベーコンも岩中豚で、お酒にもご飯にもパンにも合うおいしさ。店内は上品で、女性ひとりでも気軽に楽しめます。

カスレハンバーグ

ハンバーグウィル」の動画はこちら
https://www.instagram.com/p/DSZe0qZkdnF/

人気グルメエリアに誕生した2店の中華

西荻窪に注目の中華

11月10日、西荻窪に「中華 玄月」がオープンしました。幡ケ谷「龍口酒家」などを経て、神楽坂「中国菜 膳楽房」でシェフを務めた台湾出身の張振隆さんによる独立店です。

店内には中華の有名シェフから届いた祝花や油の一斗缶がずらりと並び、期待が一気に膨らみます。奥様がお茶に精通していることもあり、料理には茶葉を生かした一皿が特徴的。「海老の塩炒め 白毫烏龍茶風味」は海老が20尾も入り、凛とした香りと軽やかな塩味が印象的。「牛ホホのプーアール茶煮込み」はとろける食感と深い香りが心地よく、どちらも満足度が高い仕上がりです。締めには修業先でおなじみの「里麺」も。「北京遊膳」や「中国料理 仙ノ孫」など名店が揃う荻窪エリアに、新たな注目株が加わりました。

海老の塩炒め 白豪烏龍茶風味

人気創作中華の2号店

12月10日、中目黒にオープンしたのは「中華Aoki 中目黒」です。恵比寿の人気創作中華の2号店で、シェフは本店で腕を磨いた礒駿宇さん。

駒沢通り近くの路地裏にポツンとあり、小さな看板が隠れ家感を漂わせます。店内は円形カウンターとボックス席。カウンターでは点心師でもあるスタッフが、ホテル出身らしい心地よいサービスを提供してくれました。料理は目の前で蒸し上げる点心や、葉巻スタンドにのせた北京ダックなど趣向を凝らした演出で楽しませてくれます。名物「Aoki麻婆豆腐」は、辛さは控えめながら深みがあり、おすすめ。コースもありますが、一皿一皿が優しい値段ですので、アラカルトで好きなものを好きなだけ頼むのもいいと思います。

2種醤の北京ダック

移転して、クオリティがさらにアップしたフレンチとイタリアン

柔らかな雰囲気の中でいただくフレンチ

12月13日、表参道の路地奥にフレンチ「APÉRO AOYAMA Winebar & Table」が復活しました。2024年に契約満了で閉店した同店を、ギヨーム・デュペリエさんが移転リニューアル。新しいビルの2階で、穏やかな季節にはテラス席も使え、片側にはビルの夜景、反対側では木々を愛でられる抜群のロケーションです。

店内はカウンターとテーブルがゆったり配置され、海外からの客や飼い主さんと犬、女性グループ、カップルまで思い思いにくつろいでいて、いい雰囲気。何よりギヨームさんの親しみやすい接客が空気を柔らかくしてくれます。ワインショップも営むだけに、ワインのセレクトは的確そのもの。温泉卵のフリットや自家製ハリッサソースのタコのグリルなど、日本の食材から着想を得たフランス人シェフの料理も満足度が高く、ついコースにプラス1,000円でいただける、日本産チーズで食後酒まで楽しんでしまいました。

温泉卵のフリット

神楽坂から浜田山へ

11月21日に浜田山でオープンしたイタリアンが「DEST」です。馬場正人シェフは縁のなかったこの街の空気に引かれ「ここだ」と即決したといいます。昨年2月まで「神楽坂ヴェーリ」として人気を博していましたが、こちらに移転。名前も新たに再スタートです。

ソムリエとしても知られるシェフは、今回は厨房に専念。カウンターとテーブルが各8席の温かな空間を、マダムとともに心地よく切り盛りしています。魅力的なアラカルトメニューから、メインの炭火焼きはロイヤルポークのTボーンを選択。じっくり火を入れる姿を眺めつつ、神楽坂時代からの名物フォカッチャや寒サワラの炙りカルパッチョを味わう時間は格別です。肉の香りと火入れは見事で赤ワインが進み、〆のパスタまで大満足。ボトルは6千円台からあり、1本頼んで楽しむのが似合う店です。

ロイヤルポークTボーン

教えてくれた人

大木淳夫
『東京最高のレストラン』編集長 
1965年東京生まれ。ぴあ株式会社入社後、日本初のプロによる唯一の実名評価本『東京最高のレストラン』編集長を2001年の創刊より務めている。その他の編集作品に『キャリア不要の時代 僕が飲食店で成功を続ける理由』(堀江貴文)、『新時代の江戸前鮨がわかる本』(早川光)、『にっぽん氷の図鑑』(原田泉)、『東京とんかつ会議』(山本益博、マッキー牧元、河田剛)、『一食入魂』(小山薫堂)、『いまどき真っ当な料理店』(田中康夫)など。 好きなジャンルは寿司とフレンチ。現在は、食べログ「グルメ著名人」としても活動中。2018年1月に発足した「日本ガストロノミー協会」理事、「料理レシピ本大賞」特別審査員も務める。『東京最高のレストラン2026』が2025年12月に発売。同年10月に初の著書『50歳からの美食入門』(中央公論新社・中公新書ラクレ)を出版。

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

※価格は税込です

文・撮影:大木淳夫