TOKYO HIP BAR Vol.32

ハーブの生命力を取り入れる、秋のビアテラス

とりわけ暑かった今年の夏。体力も消化力も落ちてしまった晩夏を乗り越えるには、生命力溢れるオーガニックハーブを使用したカクテルがフリーフローで楽しめるディナー企画「HERB AND BEER -薬草と麦酒-」が力になってくれそうです。

このメニューを展開するのは、2017年11月新木場にオープンしたCASICA。「生きた時間と空間を可視化する」というコンセプトのもと、時代や空間を超えた多国籍な家具やプロダクト、植物や食が揃うライフスタイルショップです。

銘木倉庫だったころの面影を残す空間は、世界各国からの優れた民藝品がその強い磁力のもとに自然と引き寄せられて集まったような、不思議と統一感のあるセンスのよい品々でスタイリングされています。

CASICAのランチメニューを監修し、今回のディナー企画でも食事メニューを提案するのは、アーユルヴェーダや中医学の知識を持つ料理家「南風食堂」の三原寛子さん。中東のフムス、地中海のタプナード、夏野菜とチキンケバブのモロカンシチューなど、体に溜まった熱を沈静化させたり、代謝を上げるといった夏の体を考えたメニューです。

所オーナーが作る

ハーブが効いた4つのカクテル

 

ここに合わせるドリンクを監修したのはこの夏、千葉の薬草園で蒸所を立ち上げたmitosayaオーナーの江口宏志さん。ボタニカルに造詣の深い江口さんが提案するのは、ハーブとエディブルフラワーを存分に使った4種類のカクテルです。CASICA(可視化)というコンセプトにあわせ、スタンダードなカクテルを分解して、その特徴を感じられるように構成しています。ミント3種を使用した「トリプルミントのモヒート」、レモンよりもレモンの香りがするといわれるハーブ、レモンマートルで作った「ハーバルレモンサワー」、木の街であった新木場にちなんでジンにナラの木のチップを漬け込んだ「新木場ジントニック」、凍らせたトマトにビールを満たしセロリで飾った「CASICAレッドアイ」、加えて麦酒はクラフトビールが4種類揃います。

 

ほぼ全てのテーブルでオーダーされているのは、夏らしい「トリプルミントのモヒート」。ミントはキューバンモヒートで使用されるイエルバブエナに加え、モロッコミントなど季節に応じて2種類のミントを加えたもの。千葉県鴨川市、大山千枚田にほど近い里山を拠点に、完全自然農法でエディブルフラワー&ハーブを生産する「GRAND ROYAL green」から届いたものです。

 

このモヒートは、香りの異なるミントが多層的に香り、清涼感とともに、植物の力強さを感じる夏にふさわしい一杯です。異国情緒ある料理とともに味わう、自然のエネルギーが詰まったハーブのカクテルは、夏の疲れを飛ばし、秋へのよいスターターとなってくれるはずです。

 

CASICA「HERB AND BEER」-薬草と麦酒-
期間:7月20日(金)~10月14日(日)
営業日:金・土・日・祝のみ営業
営業時間:金・土 17:00-22:00(L.O. 21:30)、日・祝16:00-21:00(L.O.20:30)

メニュー:FOOD + DRINK 5,800円(税別)2時間飲み放題付き